出版社内容情報
うまいと評判の「権兵衛酒屋」に立寄った平蔵は、曲者の気配を感じた。やがて、この店で起きる事件が「平蔵暗殺」につながっていく。
内容説明
「丹波守様が亡くなられたぞ。知っているか?」…従兄の話に興味をそそられた平蔵は、駒込の「権兵衛酒屋」に立ち寄った。酒と一品のみの肴がうまいと評判だが、平蔵はそこに曲者の気配を感じる。ほどなく、この店の女房が斬られ、亭主は姿を消す。これを発端に、平蔵暗殺から大身旗本の醜聞へと、謎が謎を呼ぶ長篇「鬼火」登場!
著者等紹介
池波正太郎[イケナミショウタロウ]
大正12(1923)年、東京に生れる。昭和30(1955)年、東京都職員を退職し、作家活動に入る。新国劇の舞台で多くの戯曲を発表し、35年、第43回直木賞を「錯乱」によって受賞。52年、第11回吉川英治文学賞を「鬼平犯科帳」その他により受賞する。63年、第36回菊池寛賞受賞。作品多数。平成2(1990)年5月3日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
97
今回は長編です。最初は駒込にある居酒屋の主人夫婦がいわくありげな様子で登場します。ただ事件が起こり夫婦を助けようとしたものの主人は逃げ妻は傷を負います。そこに出てくる人物などを追いかけたりしてあるいは鬼平を殺そうとする剣客が出てきたりしてかなり込み入った話になります。殺されたふりをして鬼平は自分の上司と連絡を付けたりします。大名がからんでの話で最後はややすんなり終わってしまうのですが途中は結構楽しめました。2023/08/05
優希
49
鬼平の感覚の鋭さに脱帽です。駒込の酒屋の女房は斬られ、亭主は失踪。謎が謎呼ぶ面白さでした。2023/03/14
金吾
34
◎鬼兵シリーズの中でもスケールの大きさ、謎の多さ、解決までの手間、伏線の繋がり等において好きな作品です。弥一郎はやや哀れに感じましたが、武家における家の大事さも伝わりました。2022/09/05
金吾
26
◎謎が深まるなか鬼平の活躍で解決します。かなりワクワクしながら読みました。2024/02/12
しーふぉ
18
やっぱり長編も良いね。大捕物ということでオールスターが活躍します。2024/01/11