出版社内容情報
家老の子息を斬殺し、討手から身を隠して江戸に生きる片桐宗春。だが、人の情けと心意気に触れて暮らすうち、その心はある境地に。
円熟期の筆が、男の心意気を描いた傑作
家老の子息を惨殺し、討手から身を隠して生きる片桐宗春。だが、人の情けに触れ、医師として暮すうち、その心境に変化が芽生える。
内容説明
物のはずみで起きた決闘で相手を斬殺した片桐宗春は、逆うらみによる敵討ちに狙われていた。己の正当のため討たれまいと逃亡に身を窶す宗春だったが、江戸に潜んで町医者として暮らすうちに触れた人情と心意気、肉親の縁にいつしかその心が変わりゆく―。秘密を抱え生きる男の姿を、円熟の筆が描く傑作長編。
著者等紹介
池波正太郎[イケナミショウタロウ]
大正12(1923)年、東京に生れる。昭和30年、東京都職員を退職し、作家活動に入る。新国劇の舞台で多くの戯曲を発表し、35年、第43回直木賞を「錯乱」によって受賞。52年、第11回吉川英治文学賞を「鬼平犯科帳」その他により受賞する。63年、第36回菊池寛賞受賞。作品に「剣客商売」「その男」「真田太平記」“仕掛人・藤枝梅安”シリーズなど多数。平成2年5月3日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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