静おばあちゃんと要介護探偵

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  • サイズ B6判/ページ数 302p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163909318
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

今回の舞台は名古屋。元裁判官の静おばあちゃんと不動産会社のワンマン経営者香月玄太郎が投資詐欺や介護などの事件を解決していく。介護、投資詐欺、外国人労働者問題……。

「情念よりも論理」の元判事と、「走り出したら止まらない」創業社長の

名(迷?)コンビが難事件をズバッと解決!



「静おばあちゃん」こと高遠寺静は、日本で20人目の女性裁判官で、八十歳となった今も信望が厚く、孫で大学生の円(まどか)と様々な事件を解決してきた。今回、静おばあちゃんとコンビを組むのは「要介護探偵」こと香月玄太郎。不動産会社「香月地所」を一代で築き上げた玄太郎は、名古屋では「立志伝中の人物」と言われ、口が悪いがみんなから慕われてる(第8回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作の『さよならドビュッシー』や、『さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿』に登場)。静と玄太郎の老老コンビが5つの事件に挑む。



【第1話 二人で探偵を】大学構内でオブジェが爆発、その中から遺体が発見。

【第2話 鳩の中の猫】老人たちを騙していた投資アドバイザーを懲らしめるため、静おばあちゃんと玄太郎おじいちゃんが立ち上がる。

【第3話 邪悪の家】静おばあちゃんが、認知症の父親が徘徊して悩んでいるという男性の相談に乗ったところ…。

【第4話 菅田荘の怪事件】静おばあちゃんの同級生が、一酸化炭素中毒で死亡。事故なのか、他殺なのか。それとも自殺なのか。

【第5話 白昼の悪童】超高層ビルから鉄骨が落下事故して、玄太郎おじいちゃんが……。

中山 七里[ナカヤマ シチリ]
著・文・その他

内容説明

大学でオブジェが爆発し、中から遺体を発見。詐欺師を懲らしめるため2人は立ち上がった。父が認知症で悩む男性の相談に乗ったら…。同級生が密室で死亡。事故か、他殺か、自殺か。高層ビルから鉄骨が落下、外国人労働者が被害に。『さよならドビュッシー』でおなじみ、玄太郎おじいちゃん登場。介護、投資詐欺、外国人労働者…難事件を老老コンビがズバッと解決!日本で20番目の女性裁判官で、80歳となった今も信望が厚い高遠寺静。お上や権威が大嫌いな中部経済界の怪物、香月玄太郎。2人が挑む5つの事件。

著者等紹介

中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年生まれ。岐阜県出身。会社員生活を経た後、2009年「さよならドビュッシー」で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞。このとき、史上初めて二作同時に最終選考に残った「災厄の季節」も後に『連続殺人鬼カエル男』と改題し、刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

387
中山 七里は、新作中心に読んでいる作家です。静おばあちゃんシリーズは初読、高齢者ミステリ連作短編集でした。超高齢化が進むと、主人公が高齢者のミステリが増えそうで少し厭な感じですが、オススメは『白昼の悪童』です。元女性判事で現役バリバリの80歳の女性を『静おばあちゃん』と称し、車椅子生活とは言え、江戸っ子のようにパワフルな不動産会社社長を『要介護探偵』と称するのは、語弊があります。2019/01/13

しんたろー

244
中山ファミリーと言える香月玄太郎と高遠寺静がコラボした5つの短編。「独善」玄太郎と「正論」静の対比が上手いし、生き生きしているのが魅力。現代の高齢者化を前提に、外国人労働者や介護などの問題提起も巧く「社会」を考える楽しみも貰えた。前提として、両者の前作を読んでいないと面白さが半減だし、より楽しむ為には『さよならドビュッシー』と『テミスの剣』も必読なのでハードルが高いのが残念。どの話も玄太郎が無茶苦茶ながら格好良く、特に『白日の悪童』は痛快!静の旧友話の『 菅田荘の怪事件』も切なくて良かった。第3弾も期待♬2019/03/10

nobby

243
これは書き手の中山さんも、読み手の我々も双方共に楽しく痛快を味わっているだろう快作!高遠寺静と香月玄太郎、主役作品一つ+αな2人のコラボは、完全にバディを組んでの捜査いや顛末を描く短編5つ。いや、社長の暴走に元女性判事が振り回されてるんだが(笑)それでも要介護探偵のワンパクそのままに正論振り翳し筋も通す様と、それに静おばあちゃんが溜息つきながらも同調して抑止するバランスが絶妙で微笑ましい。取り上げるテーマは投資詐欺・認知症・不法就労など多岐に渡るが、老人という視点からの掘り下げで導き出す事実の根底は深い…2019/02/03

Yunemo

243
静おばあちゃんにおまかせでは、最後のくだりに成程との想いに。その前段でのこういう活躍、静と玄太郎のじいちゃん、ばあちゃんの凸凹コンビ、いいですね。5つの事件の解決、その間にあって、絵空事じゃなく、まじかに迫る現実的な高齢者社会への警鐘が身に沁みます。外国人不法労働者の件についても今後どうなるかわからない状況の現在。辛辣な本音は今のこの時代に通ずるものなのかな、気持ちの中では頷けるのですが、実際に対処されたら反発ばかりが先立ってしまいます。これから味わう高齢者社会の中にあって元気なジジ・ババの活躍は嬉しい。2019/01/06

ひさか

221
オール讀物2017年2月号二人で探偵を、5,6月号鳩の中の猫、8,9月号邪悪の家、12月号菅田荘の怪事件、2018年3,4月号白昼の悪童の5つの連作短編2018年11月文藝春秋から刊行。登場人物たちが、魅力的なのだが、それほど楽しめなかった。本編的なお話があるようで、そちらが、気になるところ。2020/11/15

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