河北新報のいちばん長い日―震災下の地元紙

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163744704
  • NDC分類 070.21
  • Cコード C0095

出版社内容情報

肉親を喪いながらも取材を続けた総局長、殉職した販売店主、倒壊した組版システム、被災者から浴びた罵声、避難所から出勤する記者。

内容説明

それでも新聞をつくり続けた。2011年度新聞協会賞受賞。被災者に寄り添った社員たちの全記録。

目次

第1章 河北新報のいちばん長い日
第2章 気仙沼から届いた手書きの原稿
第3章 死者と犠牲者のあいだ
第4章 配達が大好きだったお父さんへ
第5章 窮乏するロジスティクス
第6章 福島原発のトラウマ
第7章 避難所からの発信
第8章 被災者に寄り添う
第9章 地元紙とは、報道とは

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

242
 3月11日のあの日。例えば、命を落とした新聞販売店主。その一方で、助かった記者達。みんなそれぞれの立場で震災後の使命を全うしてゆく。第一線の記者、運搬に従事する者たち、新聞を配達する人達など。きわめて臨場感に富んだルポルタージュ。みんなの想いは熱い。     本書を通じて、新聞がどんな風にできるのかもよくわかる。    そして、「被災者と共に」あり続けた河北新報という地域誌の使命と意義がひしひしと伝わってくる。      2012/02/04

文庫フリーク@灯れ松明の火

148
河北新報3/19朝刊に掲載された、那覇市小学三年生のメッセージ《沖縄の電気は、節電しても地震の被災地まで送ることができないそうです。では、ぼくたちはいつもと同じに電気を使っていいのでしょうか。ぼくは電気はいつでも節約したほうがいいと思います。そして今日から、いつもよりもっと節電して、その分のお金を被災地へ送ってあげるのがいいと思います。ぼくの小学校はみんなで募金を集めることに決めました。お金や食べ物だけじゃなくて元気も分けてあげたいです。被害を受けていないぼくたちだからできることがあると思います》→続く2012/07/01

初美マリン

106
東日本大震災、その真っ只中にいて、報道に携わる人々の苦悩行動そして感動、地元とともに、踏ん張る。一番大変なときにする行動。改めて震災を考える、記録である。2019/03/30

七色一味

100
読破。ただただ、涙しかでない。3.11以降、震災などの大規模災害に関する何かを目にする度に、涙を流すしかできない。巷間にはあまたのニュースが溢れ、とかく3.11は人々の頭の中から押し出され気味ではあるけれど、決して忘れてはならない出来事がある。「絆」。それがただの飾りで終わってしまわないことを、切に思う。2012/10/20

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

95
3.11に直面した地域ブロック紙の記録。仙台に本社を置く河北新報は被災し新聞制作の機能を失いながら、1世紀以上に及ぶ無休刊を貫く。地域に寄り添う視点で、限られた時間と劣悪な環境の中、見出し一つにも悩み、熟慮を重ねながら被災地に新聞を届けた。記者、制作、後方支援の間接部門、輸送、配達に携わった人々に心から敬意を表したい。新潟日報、中国新聞、神戸新聞など他紙の姿勢も素晴らしかった。未曾有の災害を前に【報道】の意味が問われる事もあったが、そんな時こそ〈自分達にできる事〉に精一杯取り組むしかないのだと信じている。2015/03/25

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