NHKブックス
明治“美人”論―メディアは女性をどう変えたか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140911983
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C1321

内容説明

絵葉書となり、流した浮名に庶民が興味津々の芸者・栄龍。鹿鳴館の貴婦人の一人でセレブ中のセレブ、侯爵夫人・鍋島栄子。美人コンテストで一等獲得。初の素人美人、女学生・末弘ヒロ子。彼女たちに代表される美人は、その容姿はもちろん、文明開化の気運がもたらした女性の地位、教育、ファッションなどの変革もあいまって、写真・出版メディアの注目を集めるに至った。黎明期の女性雑誌、明治初期に創刊された「小新聞」を中心に現代にも通じる美しい女性の生き方を問う。

目次

第1章 写真のあけぼのと明治女性(芸者から読みとく「文明開化」;“ゲイシャ”から女優へ―芸能、演劇界の近代化;女学生ブーム―「文明開化」の理想の女性)
第2章 明治の女性雑誌と新しい“美人”像(鹿鳴館の女性たち―写真に見る国際性;憧れの“セレブ”写真;女性雑誌の女学生、女性教育者の写真;多分野に進出する女性たちの写真)
第3章 明治の新聞と「新しい女」たち(ワイドショーの主役、芸者;新聞写真のなかの女学生;「新しい女」への注目―多様な世界で活躍する女性たち)
第4章 写真が変えた日本の結婚(「見合い写真」の登場―地縁を越えた近代的結婚;写真見合いへの批判;キリスト教式結婚の意味―“恋愛結婚の先駆者たち;一夫一婦制の提唱と新聞記事の結婚写真;セレブ写真と「花嫁花聟の家庭」;結婚写真における和装の意味―日本的「女徳」の表現;洋装の“美人”写真;赤十字と婦人団体に見る“セレブ夫人”の社会事業;「内助の功」の賛美)
終章 明治メディアが問いかける“美人”像―色あせぬ挑戦

著者等紹介

佐伯順子[サエキジュンコ]
1961年、東京生まれ。1984年、学習院大学文学部史学科卒業。89年、東京大学大学院博士課程比較文学比較文化専攻満期退学(1992年学術博士)。その後、帝塚山学院大学教授、国際日本文化研究センター客員助教授等を経て、2002年より同志社大学大学院教授。チュラーロンコーン大学招聘教授(2007年)、ベルリン自由大学客員研究員(2010‐11年)。専攻は比較文化史。主な著書に『「色」と「愛」の比較文化史』(岩波書店、サントリー学芸賞、山崎賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

最近チェックした商品