詩的思考のめざめ―心と言葉にほんとうは起きていること

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詩的思考のめざめ―心と言葉にほんとうは起きていること

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  • サイズ B6判/ページ数 218p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784130830645
  • NDC分類 911.5
  • Cコード C1095

出版社内容情報

詩的な声に耳をすませば、私たちと世界の関係が違ったふうに見えてくる。「詩」に独特の感性を鍛えるレッスン。

名前をつける,数え上げる,恥じる,などの切り口から日常に詩のタネを探してみよう.萩原朔太郎,伊藤比呂美,谷川俊太郎といった教科書の詩人のここを読んでみよう.詩的な声に耳を澄ませば,私たちと世界の関係がちがったふうに見えてくる.言葉の感性を磨くレッスン.

はじめに――詩の「香り」にだまされないために
I 日常に詩は“起きている”――生活篇
第1章 名前をつける――阿久悠「ペッパー警部」,金子光晴「おっとせい」,川崎洋「海」,梶井基次郎「檸檬」ほか
第2章 声が聞こえてくる――宮沢賢治「なめとこ山の熊」,大江健三郎『洪水はわが魂に及び』,宗左近「来歴」
第3章 言葉をならべる――新川和江「土へのオード」,西脇順三郎『失われた時』,石垣りん「くらし」
第4章 黙る――高村光太郎「牛」
第5章 恥じる――荒川洋治『詩とことば』,山之口貘「牛とまじない」,高橋睦郎「この家は」
II 書かれた詩はどのようにふるまうか――実践編
第6章 品詞が動く――萩原朔太郎「地面の底の病気の顔」
第7章 身だしなみが変わる――伊藤比呂美「きっと便器なんだろう」
第8章 私がいない――西脇順三郎「眼」
第9章 型から始まる――田原「夢の中の木」ほか
第10章 世界に尋ねる――谷川俊太郎「おならうた」「心のスケッチA」「夕焼け」ほか
読書案内
おわりに――詩の出口を見つける

【著者紹介】
阿部 公彦
阿部公彦:東京大学大学院人文社会系研究科准教授

内容説明

ちょっといい感じだけが詩ではない。名前をつける、数え上げる、恥じる―日常にもあった詩のタネ。萩原朔太郎、伊藤比呂美、谷川俊太郎―教科書のあの詩人、ここを読もう。言葉を味わう感性のレッスン。

目次

1 日常にも詩は“起きている”―生活篇(名前をつける;声が聞こえてくる;言葉をならべる;黙る;恥じる)
2 書かれた詩はどのようにふるまうか―読解篇(品詞が動く;身だしなみが変わる;私がいない;型から始まる;世界に尋ねる)

著者等紹介

阿部公彦[アベマサヒコ]
1966年、横浜市生まれ。東京大学文学部准教授。現代英米詩専攻。東京大学大学院修士課程修了、ケンブリッジ大学大学院博士号取得。著書に『文学を“凝視する”』(2012、岩波書店、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

(haro-n)

79
筆者は、この本を詩の入門書ではないという。そうではなく、詩的なもの(感覚?体験?)は、詩に限らず小説や日常の生活の中にもある、その「詩的」であるとはどういうことかを考えることで、詩や詩的な物事に対して苦手意識を持つ人の苦手をなるべく和らげたいという意図で書かれたとのこと。確かに詩の解説から入るのではなく、日常における名付けの行為(流行語や歌謡曲の歌詞などの紹介から導入している)に詩的な要素があると説明している。何か新しい感覚や体験、又は言語化するまでには至らず取り逃していたものを改めて発見し、表現したい↓2019/03/29

太田青磁

13
実際に名前をつけるかどうかよりも、名づけの必要を感じること自体に詩のエッセンスがあるのです・詩とは生きているぐにゃぐにゃしたリアルなものに、形を与えようとする衝動だからです・詩人というのは列挙するのがたいへん好きです・言うか言わないか、沈黙か無言かといった境界が意識されればされるほど、言葉は先鋭になるからです・今、きちんと恥じるのはとても難しい・内容を読まずに読むとは、何より詩を"名詞"を頼りに読まないということ・動詞に注目して読んでみると、イメージから情感へというこの詩のプロットがよりはっきり見える2018/04/24

タカヒロ

7
前著『小説的思考のススメ』に続いて。詩が生まれる原理というか、心性というか、そういうところから入っていくのが面白い。詩の現場は日常にあるということらしい。その衝動が形になったことはないが。後半の読解編はなかなか本格的なので、いわゆる詩が「苦手」な自分にはやや難しかったが、目の付け所というか、言わんとするところは分かる。最後に谷川俊太郎をもってきた意図が大変良心的。2015/10/11

ヨミナガラ

7
“名づけの必要を感じること自体に詩のエッセンス”“詩ではこんなふうに、名づけたり、名指したりするときに微妙なずれや間違いが生じている。名前と対象を結びつける約束が緩いのです。しかも、いつ、どこからそれが起きているのかが見えにくい。名前をつけそこねたり、別の名前をつけてしまったりして、それでも話が通じてしまうのが詩的思考の世界”“これが退屈の第一歩だと思います。何かを形だけ行う。より典型的なのは儀式”“詩のもっとも重要な機能の一つに、儀式になろうとする衝動がある”“フォーマルウェアを身にまとうような緊張感”2014/09/16

やま

7
詩の授業を行うときは相当気合を入れてシミュレートする。本書にある通り、モード変換が私も生徒も必要だから。石原千秋の言う読みのテストパイロットとしての技が求められるのはもちろん、見せる(魅せる)技、巻き込む技がより求められる。しかし何よりも、本書の前半、生活編にあるような、日常生活で懐くちょっとした違和感を忘れずにいること、自在に引き出せることが肝である気がした。2014/03/10

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