出版社内容情報
木村伊兵衛,土門拳,森山大道,荒木経惟から藤岡亜弥まで,日本写真史を駆動してきた力学のひとつはスナップという美学だった.そのスナップ美学の変遷と実態を多様な言説と具体的な写真作品を精査することで浮かび上がらせる,気鋭の研究者による写真研究の成果.
内容説明
ありのままの世界/イメージを求めて。日本写真史を駆動してきたスナップという美学。
目次
第1章 スナップショットの誕生―瞬間のイメージ
第2章 新興写真と小型カメラ―新たな視覚世界
第3章 被写意識と反演劇性―木村伊兵衛の肖像写真
第4章 「道楽から実用へ」―戦時下のスナップ
第5章 スナップと生活記録―戦後の木村伊兵衛
第6章 非演出の倫理―土門拳とリアリズム写真
第7章 身振りとしてのスナップ―東松照明・森山大道とアメリカ的なもの
第8章 スナップと日常―荒木経惟・牛腸茂雄の記念写真構図
第9章 “もの”のスナップ―中平卓馬・石内都・赤瀬川原平らによる物体への眼差し
第10章 反省的転回―一九八〇年代以降の路上スナップ
著者等紹介
甲斐義明[カイヨシアキ]
新潟大学人文学部准教授。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究(美術史学)修士課程修了。ニューヨーク市立大学グラデュエート・センター博士課程修了(Ph.D.in Art History)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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