出版社内容情報
『その夜の妻』『非常線の女』から『愛染かつら』まで、松竹メロドラマ作品を分析し、物語に潜む政治イデオロギーを抉り出す。
文化・資本が国境を越え流動化していった1930年代,映画はいかにグローバル資本主義と結びつき,国民国家を強化したか.『その夜の妻』『非常線の女』から『愛染かつら』まで,松竹メロドラマ作品を詳細に分析し,その物語に潜む政治イデオロギーを抉り出す.
序 章 メロドラマの近代
第1節
目次
序章 メロドラマの近代
第1章 サスペンスと越境―小津安二郎の「犯罪メロドラマ映画」
第2章 港の女たち―清水宏の「堕落した女のメロドラマ」
第3章 二つの都市の物語―島津保次郎『家族会議』と「メロドラマ的想像力」
第4章 「大衆」を「国民化」するイメージ―野村浩将『愛染かつら』と「母性愛メロドラマ」
終章 メロドラマ的二元論の彼方へ
著者等紹介
御園生涼子[ミソノウリョウコ]
1975年東京都生れ。1997年東京大学文学部卒業。2002年パリ第8大学造型文化学科DEA課程修了。2006年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員、ニューヨーク大学客員研究員、法政大学、明治大学非常勤講師を経て、早稲田大学人間科学学術院助教。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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