出版社内容情報
近世ヨーロッパの美術書を対象に、著者・内容・本の成り立ち・印刷・造本などを徹底して分析。カラー図版32頁。
内容説明
16世紀初頭からフランス革命前夜までの古文献書誌総覧。
目次
第1部 序説(美術書誌学の射程;美術古文献の地誌;美術書誌学の課題)
第2部 美術書誌学(テオフィルスと『諸技術提要』;マルクス・ウィトルウィウス・ポリウスと『建築十書』;レオン・バッティスタ・アルベルティと『絵画三書』 ほか)
第3部 雑纂(フランチェスコ・コロンナと『ポリフィロ狂恋夢』;アンドレアス・ウェサリウスと『人体の構造に関する七書』;ロバート・フックと『ミクログラフィア』 ほか)
著者等紹介
西野嘉章[ニシノヨシアキ]
1952年生まれ。1983年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。現在、東京大学総合研究博物館教授。博物館工学・美術史学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コットン
79
16世紀~19世紀に印刷された中世の美術や建築等の本の専門的解説本で大変な労作だが、素人の読み方としては画像を見ながら解説の要点をくみ取るだけで良いと思う。最初に画家ポール・セザンヌの仕事場に残された通俗的な本が多いことからの推察から始まるのが興味深い。本の画像も豊富でデューラーの精密な人物画やレオナルド・ダ・ヴィンチの遺稿を筆写し死後100年以上後に編纂出版した『絵画論』も凄い。建築関係ではオーダー(柱)の規則が書かれていたりする。イギリスのグランドツアーブームでイタリアでの美術品購入の指南書なども…。2022/03/11
ユーディット
0
真の研究書。芸術家たちが生きた時代にどのような書物の影響を受けていたか。極めて興味深い2010/04/20