出版社内容情報
日本近代文化の文脈においてまなざされた「アメリカン・ライフ」像をめぐり,明治初期から敗戦前夜までを,自然(ソローから蘆花へ),女性(ケイト・ショパンから有島武郎へ),大衆文化(モダニズムから青い山脈へ)の3つのテーマから,比較文学・ジェンダー研究の方法を縦横に駆使し,日本とアメリカという他者同士を架橋した憧憬と自己超克の視線の交錯を描く.
内容説明
日本とアメリカ、この異質なる他者を相互につないだ視線。ソローと蘆花、ケイト・ショパンと有島武郎、ジャズ・エイジと昭和モダン、「ブロンディ」と「青い山脈」…比較文学、ジェンダー研究の方法を縦横に駆使し、明治から昭和への日本文化における「アメリカという現象」を再考する。
目次
1 アメリカン・ライフと自然(トランセンデンタリスト・ソローと東洋;日本におけるソロー主義;シンプル・ライフのゆくえ)
2 女性のライフをめぐって(女性の発見―アメリカ文化とジェンダー;目覚めるまで―ケイト・ショパンと新しい女;家庭=パラダイスへの挑戦―ショパンから有島へ ほか)
3 モダン・ライフ・アメリカ(『新青年』の時代;モガ/新しい女;ブロンディと青い山脈)