出版社内容情報
世界の食料生産、供給、貿易などの現状を、世界銀行などのデータに基づいて網羅的に分析。近未来の食料と環境について展望していく。
内容説明
食か、環境か?食料や石油の価格が大きく変動するなかで、私たちは食とどう関わっていけばいいのか。未来へのカギを握る一冊。
目次
第1部 食料をめぐる現状(土地利用と食料―広い休耕地/増やせる栽培面積;農作物―倍増した穀物生産量/飼料需要が急伸する大豆;畜産物・水産物―50年前の3倍になった食肉生産量/横ばいの漁獲量;バイオマスエネルギー―なって言う林保護との衝突)
第2部 技術革新による変化(窒素肥料―単収増加の立役者/深刻化する環境汚染;農民と土地―減少する農業人口/貧しい世界の農民;食料貿易と自給率―西洋が輸出、東洋が輸入/多くの国で低下する自給率)
第3部 2050年の展望(資源と農業生産―資源は不足していない;国、地域別の分析―穀物の大量輸入国にならない中国/食料供給基地となるブラジル;食料生産の未来―バイオマスエネルギーとの競合は起きない)
著者等紹介
川島博之[カワシマヒロユキ]
1953年東京に生れる。1983年東京大学工学系大学院博士課程単位取得退学(工学博士)。1983年東京大学生産技術研究所助手。1989年農林水産省農業環境技術研究所主任研究官。1998年東京大学大学院農学生命科学研究科助教授。現在、東京大学大学院農学生命科学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井上裕紀男
1
レジ袋有料化への疑問から手に取った本書。バイオマスエネルギー自体が別の資源と密接に関係していること、各国のエネルギー輸出入の数字を見る限り、レジ袋使用量減少で資源問題は解決しない。 レジ袋有料化は、むしろ海洋投棄ごみ問題の解決・モラル向上への取り組みに絞ってほしかった。日常のニュースは資源問題の端っこだけ切り取るから、本書の数字を見て現実を把握するのも良いはず。2050年の未来も少し垣間見られる。2020/11/21
まねちゃい
0
結論には納得できたけど、データの使い方には?な部分も多い。現状分析の部分はわかりやすかった。2013/12/08