建築の聖なるもの―宗教と近代建築の精神史

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建築の聖なるもの―宗教と近代建築の精神史

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  • サイズ 46判/ページ数 414p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784130611398
  • NDC分類 526.16
  • Cコード C3052

出版社内容情報

19世紀末から20世紀にかけて,宗教学から生まれた「聖なるもの」という概念が,建築の意味をどう変容させたのか.フランス革命に端を発する,国家による空間管理,文化財学・博物館政策の展開から,20世紀の教会建設運動や先進国首都の都市計画まで,宗教と建築をめぐる近代固有の関係を明らかにする.

内容説明

19世紀末から20世紀にかけて、宗教学から生まれた「聖なるもの」という概念が、建築の意味をどう変容させたのか。フランス革命に端を発する、国家による空間管理、歴史的建造物、文化財学などの展開から、20世紀初頭の聖芸術運動や先進国首都における都市計画まで、建築の近代を問い直す。

目次

はじめに パリのノートル=ダム
1 聖と俗の長い葛藤(宗教と世俗の逆転―教会財産から国有財産へ;行政に管理される宗教建築―一九世紀教会の公共サービス施設化;近代概念としてのカテドラル―王家菩提所サン=ドニの空間的意味の多層化;挫折するモニュメント―カトリック教会と世俗的共和国との空間をめぐる闘い;教会建設の社会体制―合理主義の揺籃としての19世紀パリの教会建築;教会施設を所有するということ―一九〇五年の政教分離法による「聖なるもの」の自立)
2 「聖なるもの」の形成(発見された根源としての「聖なるもの」―近代における建築起源論;「聖なるもの」による建築の再定義―二〇世紀建築のひそやかな水脈;運動としての「聖芸術」の誕生と展開)
3 モニュメントと近代精神の共振(教会建築の現代化―二〇世紀パリにおけるカトリック教会造営運動;帝国的なものとしてのオベリスク―近代における復活をめぐって;生者と死者を媒介する―帝国理念における「聖なるもの」と都市計画;「聖なるもの」を目指して―前衛思想における世界創生理念;歴史からの脱出―近代なるものと建築史学)
おわりに ロンシャンのノートル=ダム=デュ=オ礼拝堂

著者等紹介

土居義岳[ドイヨシタケ]
九州大学名誉教授。建築史。工学博士。フランス政府公認建築家。1956年高知県生まれ。1979年東京大学建築学科卒業。1983‐87年フランス政府給費留学生としてパリ=ラ=ヴィレット建築大学およびソルボンヌ大学に留学。1988年東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得退学。1990年東京大学助手。1992年九州芸術工科大学助教授。2003‐19年九州大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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鵐窟庵

4
建築の「聖性」を主題に三つの視点から論じている。一つ目は社会の中での「聖性」、聖俗の中で教会建築が当時の政治や宗教や法制度との関係からどのように建設され管理されてきたかについて論じており、かなり詳細な史実に基づくものの論としては散漫な印象を受ける。二つ目は建築の中での「聖性」、18世紀以降の建築論の中で繰り返し登場してきた「聖なるもの」としての起源論、人類学的な円環構造などの整理である。三つ目は都市の中での「聖性」、近代都市の中でのモニュメントの歴史的経緯をオベリスクや広場等に注目して論じている。2020/02/10

cocomero

1
建築の聖なるものについて、フランスの宗教建築を事例に論じられる。生と死、俗と聖など、本来一体としてある世界が二元論的に分節された時点で歴史的な時間が始まるわけだが、その際、はなればなれになったもの同士の間に位置する得体の知れない空虚なものこそ、時間的・空間的に抑制や束縛を受けず、あらゆる事象を包括しつつ改めて結合する、聖なるものとされる。それは、歴史とは無縁のまた歴史を超越した地点で、原初的な世界を示す空隙としてあり続ける。歴史からの解放を目指し、理知的に捉えられず、体験されるしかないそれを記述すること。2020/02/14

inoue

0
第1章では革命以降のフランスを題材に教会の国有化により俗が聖を包括する中で、政教分離に至るまでの経緯がメタ視点も含めて記述されており、素直に勉強になる。第2章以降では、第1章での19世を中心とする歴史を踏まえて、「聖なるもの」の概念が20世に誕生したこと、それが人間の内面におけるエネルギーとして定義されうるものであることが語られる。聖なるもの、はモダニズム建築において、単純な機能主義・合理主義には還元しえない空間概念を別の言い方により記述したものであると個人的には思う。2020/04/18

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