出版社内容情報
ボランティアや支援活動のネットワーク化、そして宗教による被災者への「こころの支援」にみるコミュニティ再生を描き出す。
大きなダメージをうけたコミュニティの再生のため,市民たちはボランティアやネットワークの力で立ち上がろうとしている.被災者への「こころの支援」の現場で奮闘する支援者たち,宗教や宗派の壁を超えて手をさしのべる宗教者たちの姿に光をあてる.【全2巻完結】
はじめに
I 被災者支援とケア論
1章 被災者の「身体の声」を聴く――被災者の「つぶやき」分析から(似田貝香門)
[コラム1]ボランティアは災害後の市民社会への道筋を拓いたか?(村井雅清)
2章 〈出会い〉の創出と〈共同化〉――足湯ボランティアが生み出すもの(三井さよ)
[コラム2]帰還と生活安全(清水 亮)
3章 災害支援者に対する心のケア(川上憲人)
[コラム3]放射能と福島の子どもの健康(成 元哲)
4章 “交感/交換/交歓”のゆくえ――「3.11以降」の“惑星社会”を生きるために(新原道信)
[コラム4]震災遺構とケアツーリズム(高橋雅也)
5章 過去の災害の被災者の「声」を語り継ぐ(石井正己)
6章 エグザイルとしての原発被災者(吉原直樹)
[コラム5]リスク社会におけるカリタスの思想と実践(伊藤美登里)
II 心の平安と魂の救済
7章 宗教者と被災者――寄り添い型の支援活動の広がり(島薗 進)
8章 被曝地となった被災地から――公共空間と宗教的スピリチュアル(川上直哉)
[コラム6]震災の語り――仏教者の視点から(伏見英俊)
9章 震災と慰霊(谷川洋三)
10章 震災と宗教――復興世俗主義の台頭(堀江宗正)
あとがき
【著者紹介】
似田貝 香門
似田貝香門:東京大学名誉教授
内容説明
さしのべられる手、その現場で。「東京大学被災地支援ネットワーク」を中心に、東日本大震災の被災地で心のケアに取り組む支援者たち。その実践と考察の記録。
目次
1 被災者支援とケア論(被災者の「身体の声」を聴く―被災者の「つぶやき」分析から;“出会い”の創出と“共同化”―足湯ボランティアが生み出すもの;災害支援者に対する心のケア;“交感/交換/交歓”のゆくえ―「3.11以降」の“惑星社会”を生きるために;過去の災害の被災者の「声」を語り継ぐ;エグザイルとしての原発被災者)
2 心の平安と魂の救済(宗教者と被災者―寄り添い型の支援活動の広がり;被曝地となった被災地から―公共空間と宗教的スピリチュアル;震災と慰霊;震災と宗教―復興世俗主義の台頭)
著者等紹介
似田貝香門[ニタガイカモン]
東京大学名誉教授(社会学)
吉原直樹[ヨシハラナオキ]
大妻女子大学社会情報学部教授・東北大学名誉教授(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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