内容説明
「メディア」「格差」から、「人格」「学力」のとらえなおしまでいま実践をことばにし、見なおすための概念=キーワード。現実を俯瞰し希望をかたる、教育学のあたらしい見取り図。
目次
1 メディア(言語―記号からメディアへ;知識―何のために求めるのか ほか)
2 主体(身と心―主体はいかに構築されるか;成長・発達―子どもの成長はどのように語られてきたか ほか)
3 関係(学ぶと教える―何のために行うのか;教育評価―だれのために行うのか ほか)
4 システム(学校―その多様な相貌を浮き彫りにする;教育政策―教育と政治の「あいだ」 ほか)
著者等紹介
田中智志[タナカサトシ]
1958年生まれ。山梨学院大学大学院教授
今井康雄[イマイヤスオ]
1955年生まれ。東京大学大学院教育学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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red herring
2
申し訳ないが、かなりの部分がトートロジーみたいに感じる。また、自明のことのように思えた。教育として考える際には有用な本であるかもしれないが、教育学という学問として見るとどうよ、と思う。が、そもそも教育学というのはそういう学問であるらしいのが最後に書いており、なるほどぉと落胆できた。物理学みたいな厳密性を期待していたが、「教育に関する俺の話を聞け!」というのが教育学なのだ。今後は教育学の本は一切読まないようにする。2020/12/12
有智 麻耶
0
学部4年目にしてようやく手に取ったが、もっと早く読んでおくべきだったと思う。四つの大テーマ(メディア、主体、関係、システム)をそれぞれ五つずつに分け、分かりやすく論じている。キーワードに着目するという手法から分かる通り、どちらかといえば教育哲学・思想や社会学寄りの内容が多い。個人的には「言語」「メディア」「公共性」あたりが参考になった。教育学の学び始めにお勧めできる一冊だと思う。2017/10/19
けいぎ
0
教育について考えるために、もっともお薦めする本。2013/07/31
まつゆう
0
質の高い入門本に出会うと、本の読み方の奥行きがグンと深まるので、初学者向けであっても時々振り返って読む必要性を改めて感じさせる。この本もそうした示唆に富む、有意義な本。2012/11/20