出版社内容情報
「社会のニーズに応えることは大切である。しかし社会が学校に過度に従順を求めるとき、教育(学)の側に頑固にこだわることで抵抗することも必要である」(訳者解説より)。かけがえのない存在が、他者とともに、世界へとあらわれる回路への「こだわり」、その意味と根拠を注目の思想家が示す最新刊。
目次
序章 抵抗する義務
1章 応答か、責任ある応答か―グローバル・ネットワーク社会のための民主的教育
2章 ビルドゥングはどのくらい一般的になりうるのか―近代の教育理念の未来についての反省的見解
3章 世界に精通するようになること―レトリックのカリキュラムを教育的観点から検討する
4章 クリティカル・シンキングと批判についての問い―脱構築からのいくつかのレッスン
5章 哲学、さらされること、子どもたち―教育における道具主義化にどう抵抗するか
6章 ためらいのない教育はない―教育関係の限界を探る
7章 トランスクルージョン―民主主義と民主化の議論における包摂と排除の緊張の克服
8章 教育と民主主義を再訪する―デューイにおける民主主義の不足
9章 教育学を公共的なものにする―公共への教育か、公共の教育か、あるいは公共性のための教育か
終章 過去を振り返ることと未来を展望すること