出版社内容情報
序 章 「砂糖の帝国」とアジア
第I部 東アジアの砂糖市場と植民地糖業
第1章 ジャワ糖問題の登場と抑制――帝国内砂糖貿易の形成
第2章 ジャワ糖問題の発生――東アジア間砂糖貿易の再興
第3章 過剰糖の時代――帝国内砂糖貿易の相剋
第4章 過剰糖の国際環境――二つの「日蘭会商」
第II部 台湾糖業の資材調達と帝国依存
第5章 栽培技術と「肥料革命」
第6章 製糖技術とエネルギー調達の危機
第7章 砂糖の増産と包装袋変更問題
終 章 日本植民地の国際的契機
目次
第1部 東アジアの砂糖市場と植民地糖業(ジャワ糖問題の登場と抑制―帝国内砂糖貿易の形成;ジャワ糖問題の発生―東アジア間砂糖貿易の再興;過剰糖問題の時代―帝国内砂糖貿易における相剋;過剰糖問題の国際環境―東アジア間砂糖貿易における二つの「日蘭会商」)
第2部 台湾糖業の資材調達と帝国依存(栽培技術の向上と「肥料革命」;製糖技術の向上とエネルギー調達の危機;砂糖の増産と包装袋変更問題;日本植民地の国際的契機)
著者等紹介
平井健介[ヒライケンスケ]
1980年兵庫県生まれ。2003年慶應義塾大学経済学部卒業。2005年慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程修了。2011年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。慶應義塾大学先導研究センター研究員、甲南大学経済学部専任講師をへて現在、甲南大学経済学部准教授、博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BLACK無糖好き
13
本書では、19世紀から20世紀前半の日本植民地経済成長の外的要因を、製糖業の分析を通じて明らかにする試みがなされている。従来の先行研究では、日本植民地経済の展開を帝国日本の枠内で説明する傾向にあり、アジア経済史研究においても、日本植民地とアジアとの関係は考察の対象外だったそうだ。著者は日本植民地の高い経済成長はアジア国際分業体制を前提としており、日本経済との関係だけで達成されたものではなかったと結論付けている。◇固い内容だが、構図をイメージし易いよう適宜相関図を組み込むなどの工夫がされている。2017/11/18