出版社内容情報
地球温暖化問題について、世界各地の気候変動を報告するとともに、主に経済学の観点から理論的な考察を行い、持続可能な経済発展への政策を提言する。温暖化問題の解決には、社会経済制度のよりよい設計が必要であると主張する。
内容説明
多発する気象変動の報告と、経済学による理論的考察から、現在の温暖化政策の問題点を明らかにするとともに、京都会議を超えた新たな社会経済制度の設計を提言する。
目次
地球温暖化と異常気象の発生
第1部 地球温暖化と森林の再生(森林にしのびよる地球温暖化の影響;アジアの森から考える温暖化対策;地球温暖化とベトナムの森林政策)
第2部 地球温暖化の経済理論(地球温暖化と持続可能な経済発展;持続可能な発展と環境クズネッツ曲線;地球環境と持続可能性―強い持続可能性と弱い持続可能性)
第3部 温暖化対策の効力と展望(気候変動は抑制可能か―道筋と選択;排出権取引制度の射程―2010年代に向けての機能と限界;環境保全型社会の構築と環境税;地球温暖化問題と技術革新―政府と市場の役割;比例的炭素税と大気安定化国際基金―京都会議を超えて)
著者等紹介
宇沢弘文[ウザワヒロフミ]
同志社大学社会的共通資本研究センター、東京大学名誉教授
細田裕子[ホソダユウコ]
日本政策投資銀行設備投資研究所(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroki Nishiyama
3
基礎マクロ経済学の副読本として使用。2011/01/10
taming_sfc
1
宇沢弘文先生・細田裕子先生の編による2009年の著作。宇沢先生の提唱する社会共通資本形成を企図した地球温暖化対策について、多様なバックグラウンドをもつ著者たちが論文を寄せている。特に注目すべきは、比例的炭素税と大気安定化国際基金の提言。自らの研究とも隣接し、非常に興味深く読めた。2010/07/27
あや
0
大沼あゆみ「地球環境と持続可能性ー強い持続可能性と弱い持続可能性」,pp.185-2112015/06/07