帝国日本の外交1894‐1922―なぜ版図は拡大したのか

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  • サイズ A5判/ページ数 452p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130362603
  • NDC分類 319.1
  • Cコード C3031

出版社内容情報

日清戦争からワシントン会議閉幕まで、帝国拡大の原因とメカニズムを、政治指導者や外交当局の構想・論理・決定から解き明かす。日清戦争を機にアジア進出の道を歩み始めた日本.その版図は,いかなる動機や勢力,前提のもと,どのような過程で拡大したのか?――日清戦争からワシントン会議閉幕まで,帝国拡大の原因とメカニズムを政治指導者や外交当局の構想・論理・決定に焦点を当て大胆に解き明かし,近代日本の外交と対外政策の真相を浮き彫りにする.

序 章 近代日本外交と帝国の拡大

第一章 日清戦争

 第一節 開戦過程/第二節 戦争経過と講和/第三節 三国 干渉

第二章 日清戦後外交

 第一節 日露協商路線の成立/第二節 中国分割/第三節 第二次山県内閣期の外交/第四節 北清事変

第三章 日露戦争

 第一節 日英同盟と日露開戦/第二節 講和

第四章 韓国併合

 第一節 内政改革策とその挫折/第二節 日露戦争と韓国/第三節 併合

第五章 辛亥革命と第一次世界大戦

 第一節 辛亥革命/第二節 第一次世界大戦参戦と南洋/第三節 対華二一カ条要求とその後の対中政策/第四節 シベリア出兵

第六章 第一次世界大戦後の外交

 第一節 パリ講和会議/第二節 シベリア撤兵問題/第三節 原内閣期の対中政策/第四節 ワシントン会議

終 章 なぜ版図は拡大したのか<br>



Japanese Diplomacy and the Dynamics of Imperial Expansion, 1894-1922

Yuichi SASAKI

佐々木 雄一[ササキ ユウイチ]
佐々木 雄一
佐々木雄一:東京大学大学院法学政治学研究科附属ビジネスロー・比較法政研究センター特任研究員

目次

序章 近代日本外交と帝国の拡大
第1章 日清戦争
第2章 日清戦後外交
第3章 日露戦争
第4章 韓国併合
第5章 辛亥革命と第一次世界大戦
第6章 第一次世界大戦後の外交
終章 なぜ版図は拡大したのか

著者等紹介

佐々木雄一[ササキユウイチ]
1987年東京都生まれ。2011年東京大学法学部卒業。2016年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。現在、東京大学大学院法学政治学研究科附属ビジネスロー・比較法政研究センター特任研究員。専攻は日本政治外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Haruka Fukuhara

10
再読。じっくりと読むと改めてすごい本だと思う。相当頑張ったんだろう。学者を志すとしたらこの本を越えられる自負が持てた時だろうという気がするし、何というか、ベクトルがやや違うので自分は学者という枠にこだわらない方がいいのではないかと思わされた。というか結構、今の半学半働的な生き方は気に入ってるのであとはもう少し安定的に稼げれば特に不満はないんですよね。2017/07/14

MUNEKAZ

5
日清戦争からワシントン会議までの日本外交を検証した一冊。軍部や元老ではなく政府が主導権を握っていたとし、その中心となった外相や外交官たちの視点から論じる。既成事実や支払ったコストの対価を求め、多少の論拠があれば最大限の利益を求めるという当時の外交官の思考様式が版図拡大の原動力となっていたとする。ただそれは一旦、政府の規律が緩めば容易に現地の暴走を生むし、WWⅠ後の新外交では独りよがりな姿にも見えてくる。原敬が国際協調を謳いながら「満蒙」を特殊権益にしたのは意外だが、外交官出身を考えれば納得のいくところ。2018/10/22

Haruka Fukuhara

5
書店にて。精密で明晰な印象。北岡伸一らに代表される陸軍理解を批判的に検証しつつ独自の見方を提示する感じか。立ち読みでは少しもったいない気がするが、8000円は結構な買い物。あとがきが印象深い。2017/04/06

バルジ

4
帝国日本の外交政策を5つの視点から再構成し30年近くにも亘る対外拡張路線の論理を抉る一冊。通常の意思決定機能が果たされない場合の周縁の構想が実現や、「利益」「正当性」が合わさった等価交換原則に基づく対外交渉の基本的フォーマットにより齎される版図拡大という視点は明快かつ説得的で面白い。対米協調路線が強く描かれがちな原内閣の外交政策だが、後年の「満蒙は生命線」に繋がる満蒙特殊権益化のロジックが列国協調政策となっていた。満洲事変後に石井菊次郎や内田康哉といった当代一流の外交官達の強硬論も納得出来るところ。2020/07/25

ワッキー提督

2
出だしは特段大胆さを感じないが、30年近い激動期の政策決定を丹念に精査した結果、終章で提示される結論には、この分野に疎い自分にとっては驚くべきものであった。各省各節のテーマについて先行研究のレビューと外交官関係の一次史料の精査が丹念になされているように思われる。各省ごとに最新の研究動向の一端に触れることが出来た。 2017/08/03

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