出版社内容情報
超高齢化社会が到来するなか,高齢者は消費者被害や相続・遺言など法的トラブルを抱えやすく,適切な相談機関へのアクセスが重要課題となっている.この問題の解決への糸口として,高齢者,法専門家,行政・福祉機関を対象に幅広く調査し,高齢者の法律相談をめぐる実態を浮き彫りにする.
目次
第1章 なぜ高齢者の法的問題に注目するのか(日本の高齢化の現状;高齢者法の誕生と発展;高齢者が直面する法的問題と法的支援の現状;高齢者の法的支援にたずさわる関係者;先行研究と本書のアプローチ;用語の定義)
第2章 高齢者のトラブル・問題経験と対応行動―高齢者はトラブルや問題にどのように対応したか(調査方法;高齢者によるトラブル・問題経験と対応;小括)
第3章 法専門家の意識と実践―アクセス向上に向けた法専門家の役割(調査方法;高齢者のアクセスと法専門家の役割;考察;小括)
第4章 行政・福祉関係機関の機能―アクセスを媒介することの意味(調査方法;高齢者の問題発見からアクセスまでのプロセスにおける阻害・促進要因;情報提供システムによる効果と課題;小括)
第5章 高齢者の法律相談へのアクセス向上に向けて(法専門家と行政・福祉関係機関の協働によるアクセス向上の可能性;高齢者の法的支援をさらに進めるための政策的課題;本書の貢献;今後の課題)
著者等紹介
山口絢[ヤマグチアヤ]
2009年立教大学法学部法学科卒業。2011年東京大学大学院学際情報学府社会情報学コース修士課程修了。2015年東京大学大学院学際情報学府社会情報学コース修士課程単位取得退学。2017年博士(社会情報学)。日本学術振興会特別研究員PDを経て、現在、日本学術振興会特別研究員RPD(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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