出版社内容情報
国際法において,中立に関する考え方にはいまだに対立がある.本書は,16世紀に起源をもつ伝統的中立制度の成立過程を詳細に検討し,国家実行の丹念な分析によってその法的性格を解明する.中立をめぐる現代の諸問題にも示唆を与える意欲作.
目次
第1章 中立観念の起源(16~18世紀)(中立条約:16~18世紀の国家実行における中立;18世紀の学説における中立の「制度化」;いわゆる「中立通商」の位置)
第2章 伝統的中立制度の成立(1793~1918年)(伝統的中立制度の成立過程;「中立にとどまる権利」とその条件)
第3章 戦間期および第二次大戦における伝統的中立制度の継続的妥当(1919~1945年)(戦間期と第二次大戦における中立制度の利用と不利用;戦間期の学説:現代につながる混乱の起源)
著者等紹介
和仁健太郎[ワニケンタロウ]
1977年生まれ。1999年上智大学法学部卒業。2007年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(博士(学術))。現在、東京大学大学院総合文化研究科助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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