出版社内容情報
戦前・戦中の留学生招へい、戦後・高度経済成長期の「人づくり」協力から、グローバル化の中の高等教育協力、EFA・SDGs時代の基礎教育協力へと、日本の国際教育協力は歴史的に多様な展開を見せている。しかし国民教育の境を越え、他国の教育に関わるとは、どのような理念に拠れば「良い」ものなのか。明治後期から現代までの歴史を見渡し、政策形成の過程とその実践を概説する本書は、もう一つの「近代日本教育史」である。
内容説明
国際関係の中で、平和・開発・人権公正を実践する思想と実践の追求。国境を越える日本の教育、その歴史と思想の展開。戦前から、ODA黎明期、他国の教育関与への躊躇いの時代を経て、今日のグローバルガバナンスの時代へ。世界の共通善の形成に参画する道を探る。
目次
国際教育協力への視座
第1部 国際社会・国際関係における国際教育協力の理念的展開(世界の国際教育協力と教育のグローバルガバナンスの歴史的展開;国際教育協力の理念・政策・実践への理論的視角)
第2部 日本における国際教育協力の歴史的展開(国際教育協力前史―明治後期から太平洋戦争まで;国際教育協力の黎明―戦後期から1960年代まで;国際教育協力の政策的模索―1970年代から1980年代まで;教育のグローバルガバナンス形成と日本―1990年代から2000年代まで)
日本の国際教育協力史の理念的検討―未来に向けて
著者等紹介
黒田一雄[クロダカズオ]
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。早稲田大学政治経済学部卒業、アジア経済研究所開発スクール修了、スタンフォード大学大学院修士課程修了、コーネル大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。米国海外開発評議会研究員、広島大学教育開発国際協力研究センター講師、助教授を経て現職。国際協力機構(JICA)緒方貞子平和開発研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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