出版社内容情報
自由都市・香港はなぜこのような事態に陥ったのか――.一国二制度で高度な自治権を有していた香港が,2020年の7月に「国家安全維持法」の施行によって大きく変質した.この状況を,香港政治研究の第一人者である著者が,あらゆる角度から分析し,香港危機の深層に迫る.香港情勢分析の最新成果.
内容説明
自由都市はどこへいくのか。2012年「愛国教育」の必修化に反対する抗議集会、2014年民主化を求める「雨傘運動」、2019年「逃亡犯条例」改正反対の巨大デモ、そして2020年「香港国家安全維持法」の施行。この10年で大きく変わった香港の軌跡を多角的な視点から気鋭の研究者が分析する。
目次
序章 香港政治危機はなぜ起きたか
第1章 中央政府の対香港政策―〓小平の香港から、習近平の香港へ
第2章 香港市民の政治的覚醒―経済都市の変貌
第3章 「中港矛盾」の出現と激化―経済融合の効果と限界
第4章 民主化問題の展開―制度設計の意図と誤算
第5章 自由への脅威―多元的市民社会と一党支配の相克
第6章 加速する香港問題の「新冷戦化」―巻き込み、巻き込まれる国際社会と香港
終章 「国安法」後の香港
著者等紹介
倉田徹[クラタトオル]
1975年生まれ。2008年東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程修了、博士(学術)。2003~06年に在香港日本国総領事館専門調査員。金沢大学人間社会学域国際学類准教授などを経て、立教大学法学部政治学科教授。専門は、現代中国・香港政治。著書に『中国返還後の香港―「小さな冷戦」と一国二制度の展開』(名古屋大学出版会、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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