出版社内容情報
自衛権とはなにか。本書は、19世紀中葉から国連憲章制定時までの自衛権概念の歴史的展開を跡付け、その重層的構造を明らかにする。ロシアのウクライナ侵攻、サイバー攻撃に対する自衛など、現代の重要な問題を考える上でも示唆に富む書。「集団的自衛権の法的構造」を増補。
目次
第1部 伝統的議論の呪縛と自衛権をめぐる混乱(伝統的議論枠組;自衛権をめぐる「混乱」の深み)
第2部 2つの自衛権概念(第一次世界大戦以前の自衛権概念;戦間期に確立した自衛権概念)
第3部 国際連合憲章制定時点における自衛権概念(2つの自衛権概念の関係;国際連合憲章起草過程における自衛権)
補論 集団的自衛権の法的構造:ニカラグア事件判決の再検討を中心に(法的性質論における法的構造;援助要請要件の位置づけと法的構造;国連憲章体制における集団的自衛権;むすびに代えて)
著者等紹介
森肇志[モリタダシ]
1970年生れ。現在、東京大学大学院法学政治学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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