出版社内容情報
盧溝橋事件を発端にはじまった日中戦争は、現在に至るまで日本(日本人)に大きな影響を与えている。本書は、日本国内の政治・社会の分析をはじめ、?介石日記など中国側の史料や、欧米を中心とした国際情勢の分析をもとに、新たな歴史像を再構築する。
目次
1 日中戦争史研究の意義と評価(戦争末期における中国戦線と東南アジア戦線―「一号作戦」と「ビルマ作戦」の衝撃と波紋;「戦争遺留問題」と対日新思考―江沢民・胡錦涛政権期の対日歴史政策)
2 戦時体制下の認識と人々の生活(日中戦争期(一九三七~四一)における日本の戦争指導体制
日本の国家総動員体制の動揺―一九三八~三九年
総力戦体制と「聖地」ツーリズム―「鍛錬」と「信仰」)
3 戦争と交渉(盧溝橋事件における現地交渉;国際機構における「技術」と「政治」―戦争・国家建設・ナショナリズムの狭間で;占領地における中国第三勢力―中国社会党・中国国家社会党を中心に)
特別寄稿 「攘外政策」の再検討―〓介石と華北の危機
著者等紹介
川島真[カワシマシン]
東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はアジア政治外交史、博士(文学)。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。北海道大学法学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科准教授を経て現職
岩谷將[イワタニノブ]
北海道大学大学院公共政策学連携研究部附属公共政策学研究センター長・教授。専門は中国政治史、博士(法学)。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。防衛省防衛研究所教官、同主任研究官、北海道大学大学院法学研究科教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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