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明治期日本の陸軍―官僚制と国民軍の形成

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  • サイズ A5判/ページ数 382p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130262484
  • NDC分類 396.21
  • Cコード C3021

出版社内容情報

陸軍における官僚制の成立過程を,軍事的・政治的近代化・地域社会との関係という観点から明らかにする.陸軍将校の任官と進級の実態を数量的に実証することによって,身分制的軍隊から移行し,明治期の藩閥支配下での陸軍官僚制度と,その専門領域の形成を論じる.軍隊の実態から明治期社会の変遷を描き出す.

序 章 なぜ明治期に近代的国民軍が成立しえたのか

第一部 任官・進級における公平性の確保
第一章 藩軍から国軍への移行と「士官」養成
第二章 徴兵制軍隊の創設と下士養成
第三章 陸軍官僚制における身分制の消滅
第四章 進級制度の形成とその運用
第五章 藩閥統制下における郷党と能力主義の展開

第二部 職務領域の形成と文武官の分離
第六章 外征準備・士族反乱鎮圧下と兵権の補弼機能
第七章 立憲制の導入と文武官の分離
第八章 日清戦後における軍備拡張と陸軍官僚制の確立

第三部 地域社会のなかの陸軍官僚制
第九章 連隊将校団の社会構造   
第一〇章 予備役・後備役将校の蓄積と社会的役割    

終 章 陸軍官僚制の近代化と国民軍の成立

大江 洋代[オオエ ヒロヨ]
著・文・その他

目次

なぜ明治期日本において国民軍は成立しえたのか
第1部 任官・進級における公平性の確保(藩軍から国軍への移行と「士官」養成―陸軍士官学校の形成過程;徴兵制軍隊の創設と下士養成―陸軍教導団における旧藩壮兵出身下士の役割;陸軍官僚制における身分制の消滅―華族優遇政策の導入と廃止;進級制度の形成とその適用―抜擢進級制度を中心に;藩閥統制下における郷党と能力主義の展開―陸軍官僚制の内部構造)
第2部 職務領域の形成と文武官の分離(外征準備・士族反乱鎮圧と兵権の補弼機能―陸軍への一元化と参謀本部の設置;立憲制の導入と文武官の分離―非政治的武官の誕生とその職務領域;日清戦争後における軍備拡張と陸軍官僚制の成立―能力主義と専門領域の確立)
第3部 地域社会のなかの陸軍官僚制(連隊将校団の社会構造;予備役・後備役将校の蓄積と社会的役割)
陸軍官僚制の近代化と国民軍の成立

著者等紹介

大江洋代[オオエヒロヨ]
1977年東京都生まれ。2010年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。麻布学園中学校非常勤講師。自由学園女子高等科非常勤講師、国立公文書館研究員を経て、明治大学文学部兼任講師、国立国会図書館憲政資料室非常勤調査員。博士(人文科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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BLACK無糖好き

19
明治期の徴兵制に基づく国民軍(陸軍)の成立過程を、陸軍官僚制に即して以下三つの視点から解明する。①身分制の解体と任官・進級における公平性の確保、②専門職領域の形成と文武官の分離、③地域社会のなかの陸軍官僚制。夫々の視点の核となる「能力主義化」・「非政治化」・「郷土化」が連環し、近世から近代への移行期に、陸軍官僚制が国家と社会に受け入れられ、国民軍が成立したとしている。他方、近代化にあわせて制度化するだけでなく、郷土化の「情」が混在する点が、西欧にはない日本型陸軍の特徴のようだ。2019/06/18

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