出版社内容情報
初代駐英公使として著名な郭嵩?(カク・スウトウ)が中国社会,西洋社会にいかに向き合っていたか,士大夫像の模索という観点から迫る.地方官経験,西洋体験,そして経学・諸子学における思想と実践という三つの局面を軸に郭嵩?の生涯がいかなる問題意識であったのか,他の知識人との比較を通じて中国の近代を描く.
序 章 郭嵩?による士大夫像の模索
第I部 士大夫の社会的地位の回復を目指して
第一章 士大夫の商賈化への批判
第二章 士大夫どうしの関係悪化への危機感
第II部 士大夫像の模索と西洋政治像
第三章 渡英直前の郭嵩?と劉錫鴻の士大夫像
第四章 郭嵩?・劉錫鴻の士大夫像とイギリス政治像
第五章 イギリス政治像と士大夫批判
第III部 士大夫像の模索と経学・諸子学
第六章 民を治める方法の模索――『大学』『中庸』解釈
第七章 礼の実践――郭嵩?の宗法論
第八章「是非の辯を押し付けること」と「己を俗と同じくすること」の克服――『荘子』解釈
終 章 清末中国の士大夫像の形成とその意義
付 録 郭嵩?関連年表
The Formation of the Ideal Image of Scholar-Officials in the Late Qing Period: Guo Songtao's Contemplation and Practice
Yasunori ONO
小野 泰教[オノ ヤスノリ]
著・文・その他
目次
郭嵩〓による士大夫像の模索
第1部 士大夫の社会的地位の回復を目指して(士大夫の商賈化への批判;士大夫どうしの関係悪化への危機感)
第2部 士大夫像の模索と西洋政治像(渡英直前の郭嵩〓と劉錫鴻の士大夫像;郭嵩〓・劉錫鴻の士大夫像とイギリス政治像;イギリス政治像と士大夫批判)
第3部 士大夫像の模索と経学・諸子学(民を治める方法の模索―『大学』『中庸』解釈;礼の実践―郭嵩〓の宗法論;「是非の辯を押し付けること」と「己を俗と同じくすること」の克服―『荘子』解釈)
清末中国の士大夫像の形成とその意義
著者等紹介
小野泰教[オノヤスノリ]
1981年佐賀県生まれ。2004年東京大学文学部卒業。2006年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2011年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。2013年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科助教(2011‐16年)を経て、学習院大学外国語教育研究センター准教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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