出版社内容情報
アジア最初の近代憲法「ミドハト憲法」の制定をめぐる、オスマン帝国の知識人たちによる言論空間を描き出す。
アジア最初の近代憲法「ミドハト憲法」の制定をめぐり,オスマン帝国において知識人たちが展開する議論を,歴史学的手法から分析する.立憲議会制に向かう議論のなかに,イスラーム的言説や,オスマン版帝国意識の存在を見いだし,「アジアの近代」に新たな光をあてるオスマン憲政史.
序 論 「トルコ」の蹉跌から「アジア」最初の憲法へ
第1章 新オスマン人運動の社会史的起源
第1節 クレタ支援活動の開始
第2節 『報道者』の募金活動
第3節 募金活動の結末
第2章 憲政論議の法制史的契機
第1節 国家評議会の開設
第2節 イスタンブルでの反響
第3節 ロンドンでの反響
第3章 ナームク・ケマルの立憲議会構想
第1節 ナームク・ケマルと『自由』
第2節 ウスーリ・メシュヴェレト
第3節 文明意識と帝国意識
第4章 争議のイスタンブル
第1節 パシャたちの議会論
第2節 デラシネたちの議会論(1):ムスタファ・ジェラーレッティン
第3節 デラシネたちの議会論(2):ハイレッティン=カルスキ
第5章 ミドハト憲法への道
第1節 1870年代のナームク・ケマル
第2節 ナームク・ケマルとミドハト憲法
結 論 立憲主義と帝国意識の交わる場所
【著者紹介】
佐々木 紳
佐々木紳:東京大学次世代人文学開発センター特任研究員
目次
序論 「トルコ」の蹉跌から「アジア」最初の憲法へ
第1章 新オスマン人運動の社会史的起源
第2章 憲政論議の法制史的契機
第3章 ナームク・ケマルの立憲議会構想
第4章 争論のイスタンブル
第5章 ミドハト憲法への道
結論 立憲主義と帝国意識の交わる場所
著者等紹介
佐々木紳[ササキシン]
1976年新潟県生まれ。2001年東京大学文学部卒業。2011年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院人文社会系研究科研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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