出版社内容情報
19世紀から20世紀へといたる転換期を生きた知識人・尹致昊(ユン・チホ)の人生,思想を通して,東アジアの近代を再考する試み.東アジアの知識人として,近代ヨーロッパといかに向き合い,新たな近代をめざしたのか,歴史的・文化的・思想的な諸文脈から総合的に理解し,変容する時代のダイナミズムを描く.
〈主要目次〉
序 章 近代東アジア/朝鮮の知識人
第一部 朝鮮知識人と西洋体験
第一章 尹致昊の海外経験と英語学習――東アジアの辞書学と朝鮮知識人の英語リテラシー
第二章 漢詩文で〈再現〉された西洋――『海天秋帆』『海天春帆小集』『環??艸』と理想郷の修辞
第三章 英文で〈再現〉された西洋――「日記」に記されたヨーロッパと朝鮮使節の文化的ダイナミズム
第二部 朝鮮の近代と啓蒙のエクリチュール
第四章 朝鮮開化期の民会活動と「議会通用規則」――「議会通用規則」の流通と翻訳の様相を中心に
第五章 イソップ寓話の翻訳と『ウスンソリ(笑話)』
第六章 漢字漢文教育の変容と『幼学字聚』
第三部 尹致昊の政治思想の変容と自由思想
第七章 尹致昊の改革と啓蒙の論理――主権をめぐる政治思想の変容
第八章 尹致昊の啓蒙思想とキリスト教的自由――福沢諭吉の自由観と宗教観の比較を通じて
第九章 植民地朝鮮と自助論の政治的想像力――1910年代における尹致昊と崔南善の自助論
終 章 東アジア/朝鮮の近代と尹致昊
【付録】尹致昊(1865-1945)年譜
Korean Modernity and Yun Ch'i-Ho: Ethos of Asian Intellectuals and the Ecriture of Enlightenment
Chung-Hee RYU
柳 忠熙[リュウ チュンヒ]
著・文・その他
目次
近代東アジア/朝鮮の知識人
第1部 朝鮮知識人と西洋体験(尹致昊の海外経験と英語学習―東アジアの辞書学と朝鮮知識人の英語リテラシー;漢詩文で“再現”された西洋―『海天秋帆』『海天春帆小集』『環〓〓艸』と理想郷の修辞;英文で“再現”された西洋―「日記」に記されたヨーロッパと朝鮮使節の文化的ダイナミズム)
第2部 朝鮮の近代と啓蒙のエクリチュール(開化期朝鮮の民会活動と「議会通用規則」―「議会通用規則」の流通と翻訳の様相を中心に;イソップ寓話の翻訳と『ウスンソリ(笑話)』
漢字漢文教育の変容と『幼学字聚』)
第3部 尹致昊の政治思想の変容と自由思想(尹致昊の改革と啓蒙の論理―主権をめぐる政治思想の変容;尹致昊の啓蒙思想とキリスト教的自由―福沢諭吉の自由観と宗教観の比較を通じて;植民地朝鮮と自助論の政治的想像力―一九一〇年代における尹致昊と崔南善の自助論)
東アジア/朝鮮の近代と尹致昊
著者等紹介
柳忠煕[リュウチュンヒ]
1980年韓国大邱市生まれ。2006年成均館大学校国語国文学科及び比較文化学科卒業。2008年成均館大学校大学院比較文化協同課程碩士(修士)課程修了。2011年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。2016年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。東京大学東洋文化研究所、東京大学IHSプログラム特任研究員を経て、現在、福岡大学人文学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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