出版社内容情報
明代に誕生した十二平均律.朱載?はどのような思想的背景からそれを生み出し,その後の中国でどのように受容されていったのか.そしてなぜ三分損益法に回帰してしまったのか.楽律論,さらに儒学における楽の思想を明らかにし,中国の音楽思想全体を捉え直す.
はじめに
序 章 思想としての中国音楽――新しい朱載?像を目指して
第一部 漢代と宋代の楽律論――朱載?の見た中国音楽史
第一章 三分損益法――その技術と思想
第二章 宋代の黄鐘論――北宋楽論と南宋『律呂新書』
第三章 朱熹・蔡元定の楽律論の性格
第二部 朱載?の音楽思想
第四章 鄭王世子・朱載?
第五章 明代楽論に見る「朱子学的楽律論」の変容
第六章 何?の陰陽論と楽律論
第七章 「律・度量衡を同じくす」
第八章 律暦合一思想の展開
第九章 古今融合の舞踊論
第十章 理としての『周礼』嘉量の制
第十一章 理論と実証の間で
第三部 清代における「経学としての楽」の転換――十二平均律の行方
第十二章 清朝公式楽律書における三分損益法の復権――『律呂正義』前後編と『四庫提要』の変律不要論
第十三章 江永の十二平均律解釈
第十四章 「経学としての楽」の転換
第十五章 新しい音楽史の開拓――凌廷堪の燕楽研究
終 章 東西の十二平均律
おわりに 朱載?関連年表
The Philosophy of Music in Ancient China: Zhu Zaiyu and Twelve-tone Equal Temperament
TANAKA Yuki
田中 有紀[タナカ ユウキ]
著・文・その他
目次
思想としての中国音楽―新しい朱載〓(いく)像を目指して
第1部 漢代と宋代の楽律論―朱載〓(いく)の見た中国音楽史(三分損益法―その技術と思想;宋代の黄鐘論―北宋楽論と南宋『律呂新書』;朱熹・蔡元定の楽律論の性格)
第2部 朱載〓(いく)の音楽思想(鄭王世子・朱載〓(いく)
明代楽論に見る「朱子学的楽律論」の変容
何〓(とう)の陰陽論と楽律論
「律・度量衡を同じくす」)
第3部 清代における「経学としての楽」の転換―十二平均律の行方(清朝公式楽律書における三分損益法の復権―『律呂正義』前後編と『四庫提要』の変律不要論;江永の十二平均律解釈;「経学としての楽」の転換;新しい音楽史の開拓―凌廷堪の燕楽研究)
第3部 結論(東西の十二平均律)
著者等紹介
田中有紀[タナカユウキ]
1982年千葉県千葉市に生まれる。2005年東京大学文学部卒業。2007年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。中国北京大学哲学系高級進修生、立正大学経済学部専任講師を経て、2014年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、立正大学経済学部准教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。