目次
第1部 個人のための心理療法と家族療法の統合の基盤(心理療法の統合とは何か;家族療法のねらいと進化―個人心理療法との比較から;個人療法と家族療法の統合の試み―先行研究の通覧から新しいアプローチ構築へ)
第2部 関係系志向アプローチを構成する鍵概念(ジェノグラム面接―家族の歴史を視野に入れる;文脈療法による家族理解―家族という関係系で生きる個人;多方向への肩入れ―セラピストによる公平かつ共感的な関係づくり;ジェンダーの視点―関係系の公平感を高めるために)
第3部 関係系志向アプローチに基づく臨床の実際(親カウンセリング再考―関係系志向アプローチに基づく親支援とは;個人面接と家族合同面接の併用―あるひきこもり青年と家族のための心理援助から;学校という関係系へのアプローチ)
著者等紹介
中釜洋子[ナカガマヒロコ]
東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。東京都立大学人文学部、上智大学文学部助教授などを経て、東京大学大学院教育学研究科教授。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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餃子
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個人内の問題と個人間の問題、どちらかじゃなくどちらも正しくて複雑に絡み合っている。リフレーミングもそう。どうしても二極化して意味付けてしまいがちだけど、そうじゃない。精神分析にも家族療法にも、多方向の肩入れしていきたい。2017/01/29
モック
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個人療法と家族療法の違いも述べられているが、関係系志向アプローチの実践としてボゾルメニ・ナージに代表される「文脈療法」、それが開発した「多方面への肩入れ技法」について詳しく書かれており興味深かった。「公平性」や「破壊的権利付与」などの概念はなんだか新しいなぁと感じた。2012/11/28