内容説明
認知・行動のメカニズムから、人間を中心に組織管理・機器設計・教育などを見つめ直し、事故防止・安全の実現をめざす。産業・交通・医療の現場で役立つ心理学。
目次
1 リスクと心理学(違反とリスク行動の心理学;技術リスクと対社会コミュニケーション;労働災害のリスクと作業安全)
2 交通安全と心理学(ヒューマンファクターと効果的教育;道路利用者の通行目的と交通事故の関係;視覚的注意の心理学と交通安全)
3 医療安全と心理学(認知心理学から考える医療安全とデザイン;医療におけるヒューマンエラーと管理;医療事故防止に心理学はどのように貢献できるか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新橋九段
2
基本的な知見は網羅しているが、いささか分野がばらけているので体系的には学べない。ただ実務向きではあるのかもしれない。2017/12/18
しまちゃん
1
なぜ事故が起こるのか? 注意しても事故が起こるのは、何故か? 安全の確保・維持には、「人」の要因は不可欠であり、そのためには心理学の観点からの対策が必要なようです。 『「なぜ」「どのように」注意しなければならないのか、その背後にはどのような要因があるのかということについての理解があってこそ、はじめて、自分、他者、機器、ハードウェアシステム、組織、そして社会の安全の確保が実現する』とおわりにでまとめています。 リスク管理には、ぜひ読んでみる価値ある一冊です。2014/09/20
miri
0
リスク、交通、医療の3部構成。後半のヒューマンエラー対策の戦略と戦術についての内容は、改めて確認する事項ばかりだけど、対策を考えておくことは予防策の一つになる。また、「なぜそれを行うのか」「どうしてその方法で行うのか」といった基本を守り、作業することがエラーの検知につながりミスを減らすことにもなる。一方、口頭による伝達は、受けての解釈によってエラーにつながることを再認識。改めてコミュニケーションの難しさを感じる。2017/11/30