出版社内容情報
1970年代から80年代,宗教学や歴史学において,金光教や大本教など民衆宗教の教祖・教団について活発な研究・議論が展開された.日本近代において宗教的主体化がどのようにおこなわれ,いかなる社会的役割を果たしたのか.現代的状況のなか,あらためて民衆宗教研究の意義を世に問う.
目次
オウム真理教事件、そして東日本大震災との遭遇
第1部 謎めいた他者と宗教的主体化(宗教的主体化と転移論的回心;謎めいた他者と超越的主体)
第2部 異端と全体性(講演 日本思想史における宗教史研究の意義;安丸良夫との対話 教学の「思想化」について)
第3部 生神思想と孤独(生神思想論―新宗教による民俗“宗教”の止揚について;金光教学と人間教祖論―金光教の発生序説;金神・厄年・精霊―赤沢文治の宗教的孤独の生成;宗教の近代化―赤沢文治と日柄方位信仰;民俗宗教の構造的変動と新宗教―赤沢文治と石鎚講;初期新宗教における普遍主義―習合宗教の流れの中で)
民衆宗教発生論の現在
著者等紹介
島薗進[シマゾノススム]
1948年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。上智大学神学部特任教授・同大グリーフケア研究所所長/東京大学名誉教授。宗教学・宗教史・死生学研究
安丸良夫[ヤスマルヨシオ]
1934年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。一橋大学名誉教授。日本思想史研究。2016年逝去
磯前順一[イソマエジュンイチ]
1961年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学、東京大学)。国際日本文化研究センター教授。宗教・歴史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mittsko