出版社内容情報
世界はいま危機に直面している.その危機に直面したときに試されているのが,我々の想像力であり,イメージの力なのである.その想像力を鍛えるのに最も重要なのは,批判(クリティーク)なのだ.いま最もアクチュアルに活動している哲学者・中島隆博が紡ぐ,危機の時代の哲学の実践へ.
目次
1 近現代における哲学の批判(主権のパルタージュ(1)―原子力と主権
主権のパルタージュ(2)―民主主義と立憲主義 ほか)
2 近代日本における哲学の批判(関係概念としての東アジア、周辺としての東アジア―廣松渉と三木清;言葉の言葉―三木清の普遍性と宗教性 ほか)
3 中国における歴史の批判(中国の歴史意識―歴史叙述と正しさ;統への欲望を断ち切るために―中国史学史 ほか)
4 東アジアにおける表象の批判(美学にとって「中国」とは何か―朱光潜の中国的モダニズム;線とオリエント―ヴァーチャル・リアリティーのもう一つの語り方 ほか)
著者等紹介
中島隆博[ナカジマタカヒロ]
1964年生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科中国哲学専攻博士課程中途退学。中国哲学・世界哲学研究者。東京大学大学院総合文化研究科准教授、東京大学東洋文化研究所准教授を経て、2014年4月より東京大学東洋文化研究所教授・東京大学東アジア藝文書院院長。著書に、『共生のプラクシス―国家と宗教』(東京大学出版会、第二十五回和辻哲郎文化賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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