精神障害を哲学する―分類から対話へ

個数:

精神障害を哲学する―分類から対話へ

  • 在庫が僅少です。通常、3~7日後に出荷されます
    ※事情により出荷が遅れたり、在庫切れとなる場合もございます。
    ※他のご注文品がすべて揃ってからの発送が原則となります(ご予約品を除く)。
    ※複数冊ご注文の場合にはお取り寄せとなり1~3週間程度かかります。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷予定日】
    ■通常、3~7日後に出荷されます

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫状況は刻々と変化しており、ご注文手続き中やご注文後に在庫切れとなることがございます。
    ◆出荷予定日は確定ではなく、表示よりも出荷が遅れる場合が一部にございます。
    ◆複数冊をご注文の場合には全冊がお取り寄せとなります。お取り寄せの場合の納期や入手可否についてはこちらをご参照ください。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784130101370
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3010

出版社内容情報



はじめに

  第I部 狂気と精神医学の哲学

第1章 狂気と理性
   1 古代のギリシアとローマにおける狂気と哲学
   2 共通感覚の概念
   3 狂気と理性の他者
   4 ロックと共通感覚
   5 カントによる「あたまの病気」の分類の試み
   6 感覚の錯覚と理性の欺瞞
   7 他者の視点の取得と共通感覚
   8 狂気と理性的主体

第2章 近代の疾病概念と精神医学の成立――精神医学はなぜ常に「遅れている」のか
   1 シデナムの疾病概念
   2 存在論的な疾病概念の否定と器官‐機能主義
   3 局在論者と器官‐機能主義
   4 病原体理論の確立と存在論的疾病概念
   5 一八世紀後半以降における狂気の分類体系の整備
   6 「精神医学」という語の登場
   7 専門分化と病院――精神医学の専門化は遅れたのだろうか
   8 クレペリンの疾病概念

第3章 生物学的アプローチと精神病理学
   1 脳機能局在論
   2 脳機能局在論への反応
   3 ヤスパースと現象学的精神病理学――精神障害をもつ人の経験を理解するとはどういうことなのか
   4 現象学的精神病理学の展開と限界
   5 薬物療法と精神病理学

  第II部 精神障害の概念と分類

第4章 認知症、統合失調症、自閉症の系譜学――統合失調症と自閉症はなぜ重要な精神障害となったのか
   1 知的障害と認知症
   2 統合失調症の概念形成
   3 統合失調症とスティグマ
   4 自閉症の系譜学

第5章 DSMとICD――精神障害を分類する試みの現代史
   1 ICD‐6における「精神および行動の障害」の章の登場
   2 DSM‐IとDSM‐II
   3 DSM‐IIIと記述的アプローチ
   4 潜在的に生物学主義的な医学モデルと新クレペリン主義
   5 スピッツァーによる非生物学主義的な医学モデルと精神障害の定義
   6 DSM‐5とディメンジョナル・アプローチ
   7 DSM/ICD体系の終焉(?)とRDoCプロジェクト

第6章 精神障害の哲学――「自然種」と「有害な機能不全」モデル
   1 精神障害は自然種か
   2 自然種とボイドのHPC種
   3 クーパーの自然種概念
   4 ウェイクフィールドの「有害な機能不全」モデル
   5 個人化モデルとしての機能不全モデル

第7章 同性愛と精神障害の概念
   1 精神障害の定義の諸条件
   2 同性愛をめぐって

  第III部 地域精神医療と当事者

第8章 地域精神医療と対話的アプローチ
   1 生物・心理・社会モデル再考
   2 精神病院の位置づけの変化
   3 脱施設化と地域精神保健への移行
   4 イタリア・トリエステモデル
   5 オープンダイアローグ
   6 オープンダイアローグとニード適合型アプローチ
   7 オープンダイアローグを支える制度と研究

第9章 当事者による活動
   1 Alleged Lunatics’ Friend Society
   2 ピアサポート/セルフヘルプグループ
   3 Consumer/survivor運動――解放とケア
   4 リカバリーの思想

第10章 当事者研究のインパクト
   1 「当事者」の概念
   2 当事者研究の誕生
   3 当事者研究のコンテクスト
   4 当事者研究と現象学
   5 反精神医学と当事者研究
   6 当事者研究の展開
   7 当事者研究の意義

終 章 精神障害と精神医学の行方

Philosophy of Mental Disorder: From Classification to Dialogue
Kohji ISHIHARA

石原 孝二[イシハラ コウジ]
著・文・その他

目次

第1部 狂気と精神医学の哲学(狂気と理性;近代の疾病概念と精神医学の成立―精神医学はなぜ常に「遅れている」のか;生物学的アプローチと精神病理学)
第2部 精神障害の概念と分類(認知症、統合失調症、自閉症の系譜学―統合失調症と自閉症はなぜ重要な精神障害となったのか;DSMとICD―精神障害を分類する試みの現代史;精神障害の哲学―「自然種」と「有害な機能不全」モデル ほか)
第3部 地域精神医療と当事者(地域精神医療と対話的アプローチ;当事者による活動;当事者研究のインパクト ほか)

著者等紹介

石原孝二[イシハラコウジ]
1967年生まれ。1996年東京大学大学院人文社会系研究科博士後期課程修了、博士(文学)。1997年北海道大学文学部助教授。2007年東京大学大学院総合文化研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かおる

8
精神障害の歴史と、治療法の発展を紹介し、筆者の支持するところの「当事者研究」という、精神障害に対する新しい向き合い方を説明している。北海道べてるの家で始まったこの「当事者研究」は、精神障害をもつ人が自身の障害を研究の対象とすることで、専門家から自身の苦悩を取り戻し、ほかの当事者や社会とのコミュニケーションを図ろうとする試みである。当事者研究の過程と成果が、停滞していると言われる精神医学の重要なリソースになると筆者は考えている。2019/07/18

バーニング

5
現象学についてのくだりと、当事者研究についてのくだりがよかった。2018/10/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13084751
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。