出版社内容情報
パスカルに対する共感と反発,この矛盾はどこから来るのか.パスカルとその時代が露呈している矛盾そのものに迫る,著者にとって記念碑的な研究.
内容説明
近代合理主義の典型としてのパスカルやデカルトの思想を、かれらが生きた十七世紀という「科学革命」や自然観の転換が行われた時代の宗教や政治とともに論じる。
目次
思想の歴史的研究について
第1篇 近代科学の形成とパスカル、デカルト(宇宙像の転換―ニコラウス・クザーヌスからガリレイまで;宇宙像および無限の観念とデカルト―デカルトと「地動説」;『パンセ』のヴィジオン―宇宙像および無限の観念とパスカル;自然学者としてのパスカルとデカルト)
第2篇 パスカルと時代の宗教と政治(ジャンセニスムとパスカル;プロヴァンシアル論争、そのロジックとレトリック;『パンセ』への途と『プロヴァンシアル』;十七世紀思想とジェズイッティスム―価値体系分裂の問題をめぐって;十七世紀フランスの社会構造―思想のシチュエーションとしてみたる;アルミニウス派とグロティウス)
著者等紹介
中村雄二郎[ナカムラユウジロウ]
1925年東京に生れる。1950年東京大学文学部哲学科卒業。1964年明治大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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