出版社内容情報
時間を超え、様々な遺物から過去の記憶を読みとり、未来に引き継ぐものとしての人文知の意義を問い直す。【シリーズ最終回配本】
取り返しのつかない喪失を超えて,記憶を引きつぎ,死者をして語らしめる試みこそ人間の文化にほかならない.時間を超え,様々な遺物に刻まれた死者の声に真摯に向き合い,過去を読むという人文知の根本的務めに立ち戻り,また未来への中継者としての人文知の意義を問い直す.
序 「死者との対話」とは何か――バルトからシャトーブリアンへ(野崎 歓)
I 思考の根源
1 「死者」とはだれのことか――古代中国における死者の記憶を中心に(池澤 優/宗教学)
2 思考の痕跡としてのテクスト(下田正弘/インド哲学仏教学)
3 ヨーロッパ中世に響く死者の声 (小池寿子/美術史学 *国学院大学)
II 問題の現場
4 考古学から見た死と儀礼 (佐藤宏之/考古学)
5 聖なる宝物――天と地をつなぐモノ(秋山 聰/美術史学)
6 死者をめぐる歴史と物語――関東大震災を例として(鈴木 淳/日本史学)
III 前線の拡大
7 死者がよみがえる場所 (木下直之/文化資源学)
8 復活の夢と不死のユートピア――統計としての大量死を超えて(沼野充義/現代文芸論・スラヴ文学)
9 喪と再生の物語をめぐって (小野正嗣/作家・フランス文学 *立教大学)
あとがき(秋山 聰)
【著者紹介】
秋山 聰
秋山 聰:東京大学大学院人文社会系研究科教授
内容説明
時間を超え、様々な遺物から過去の記憶を読みとり、未来に引き継ぐものとして、人文知の意義を問い直す。
目次
「死者との対話」とは何か―バルトからシャトーブリアンへ
1 思考の根源(「死者」とはだれのことか―古代中国における死者の記憶を中心に;思考の痕跡としてのテクスト;ヨーロッパ中世に響く死者の声)
2 問題の現場(考古学から見た死と儀礼;聖なる宝物―天と地をつなぐモノ;死者をめぐる歴史と物語―関東大震災を例として)
3 前線の拡大(死者がよみがえる場所;復活の夢と不死のユートピア―統計としての大量死を超えて(ロシア・東欧文学の場合)
喪と再生の物語について)
著者等紹介
野崎歓[ノザキカン]
東京大学大学院人文社会系研究科教授
秋山聰[アキヤマアキラ]
東京大学大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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