内容説明
一つ減っても大丈夫。そう軽視できるほど、腎臓の人体における役割は小さくない。主な働きは尿を作ることだけだが、それがなぜ生命の維持に必須なのか?一日二〇〇リットル作りその九九%を再吸収する尿生成の方法から全身の体液バランス調整のしくみ、脳と同じくらい複雑で繊細かつ壊れにくい構造、一三〇〇万人以上と推計される慢性腎疾患の治療まで。背中に収まるソラマメ型の臓器について、第一人者がすべてを解説。
目次
第1章 腎臓とはなにか?―尿の意味論
第2章 尿は血液から作られる―濾過をする糸球体の働き
第3章 尿の調節は全身の調節―大量に作り、大量に再吸収
第4章 進化した腎臓―高度に発達した哺乳類の腎臓
第5章 壊れそうで壊れない糸球体―繊細な構造、壊れない仕掛け
第6章 腎臓の謎を解読した歴史―医師たちは何に魅せられてきたのか
第7章 腎臓病はやはり恐ろしい―できるだけ長持ちさせて長生きする方法
著者等紹介
坂井建雄[サカイタツオ]
1953年、大阪府生まれ。順天堂大学医学部教授(解剖学・生体構造科学)。78年に東京大学医学部医学科を卒業後、同大学医学部解剖学教室助手となる。83年、東京大学医学博士。84~86年、西ドイツ・ハイデルベルク大学に留学。86年に東京大学医学部助教授となる。90年より現職。専門は解剖学と医学・解剖学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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