内容説明
多くの人が福祉社会を志向しているにもかかわらず、それを支えるはずの行政への不信が蔓延している。本書では、目まぐるしく変わる政治状況を横目に見ながら、官僚制批判のさまざまな連関が辿られていく。トクヴィル、カフカ、ハーバーマス、シュミット、アーレントら幅広い論者が呼び出され、ウェーバーの官僚制論が現在との関連で検討される。官僚制と戦う強いリーダーが待望される現実と対峙する鋭利な政治思想史。
目次
第1章 リヴァイアサンとロマン主義(概念の成立の遅さ;オイコスと近代 ほか)
第2章 デモクラシーと官僚制(ウェーバーの時代;ロベルト・ミヘルスとデモクラシーの逆説 ほか)
第3章 「正当性の危機」から新自由主義へ(ルソーとウェーバー;官僚制の正当性 ほか)
第4章 「鉄の檻」以後のカリスマの問題(近代の時代診断とカリスマへの期待;日本官僚制論の構図 ほか)
第5章 読み直されるウェーバーの官僚制論(グローバル化のなかで;比較類型論の復権 ほか)
著者等紹介
野口雅弘[ノグチマサヒロ]
1969年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。2003年、ボン大学哲学部で博士号(Ph.D.)取得。早稲田大学政治経済学術院助教、岐阜大学教育学部准教授等を経て、2010年4月より、立命館大学法学部准教授。専門は政治学、政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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獺祭魚の食客@鯨鯢
おさむ
さきん
tolucky1962
Saiid al-Halawi