中公新書<br> 信長の天下所司代―筆頭吏僚村井貞勝

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中公新書
信長の天下所司代―筆頭吏僚村井貞勝

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  • サイズ 新書判/ページ数 239p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121020284
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1221

出版社内容情報

信長に絶大な信頼を寄せられ、十二年もの間、天下所司代として京都を支配した村井貞勝。織田政権の要となったその活躍に光を当てる。

内容説明

元亀四年に足利義昭を追放した後、信長は「天下所司代」を置き、京都支配を行った。本能寺の変までの九年間、一貫してその任にあったのは村井貞勝である。彼は信長の絶大な信頼を得て、市政から朝廷・公家との折衝までを一手に担い、ルイス=フロイスからは「尊敬すべき異教徒」と呼ばれた。武功とは無縁の吏僚でありながら有能を認められて「天下」=京都を仕切り、織田政権の要となった村井貞勝の活躍に光を当てる。

目次

第1部 「天下所司代」まで(信長の成長の蔭で;京都での活躍)
第2部 「天下所司代」村井貞勝の日次記(天正元年(一五七三)
天正二年(一五七四)
天正三年(一五七五) ほか)
第3部 「天下所司代」村井貞勝の役割(「天下所司代」の仕事について;「天下所司代」村井貞勝の評価)

著者等紹介

谷口克広[タニグチカツヒロ]
1943年(昭和18年)、北海道室蘭市に生まれる。横浜国立大学教育学部卒業、戦国史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

105
信長のような天才的な指導者の下には、本当にしっかりした人物がいて足元を固めないとだめなのでしょう。今でいう内閣官房副長官(官僚のトップ)のような人物がこの本で書かれている村井勝貞なのでしょう。表に出る人物ではないので、資料を探すにも大変だったと思われます。このような人物をよく調べ上げたという気がします。このような人物を主人公にした映画も見て見たいきがします。2015/10/27

niwanoagata

11
織田信長の家臣であり、いわゆる京都所司代となった村井貞勝を描いた一冊。 貞勝もまた織田家臣団にありがちな出自のわからない人物で先行研究も少ない。 本書は京都所司代としての職務を中心とした内容だが、信長の政策はやはり畿内が中心であり、織田政権の政策そのものを知れる。 華やかな戦場の裏に隠れた吏僚に目を向けてみるのも面白いかもしれない。2020/03/03

maito/まいと

10
信長の老臣・村井貞勝の京都での活躍を調査・記録した1冊。貞勝というチョイスといい、仕事内容といい、非常にマニアックで味気ない?のだけど、小説では数行で処理されてしまう京都での職務がわかる貴重な要素があるのも大きな特徴。他の大名がなしえなかった天下の都・京都を抑え、安定させた知られざる名臣の日々を知る意義深い本。また、著者の信長の政治に対する研究内容も非常に秀逸だった。特に信長の思想は非常に斬新ながら、政治内容は中世的で不完全な近世政治だった、という結論は非常に興味深い。2010/09/10

鐵太郎

8
京都所司代として信長を支えた文官の物語。しかし村井貞勝という得難い吏僚とその一族は、変革期・過渡期の不完全な信長政権の中で、本能寺の火の中に消えていったのでした。歴史の中には、いろいろな人生があります。こんな人を掘り起こした谷口氏の語り口の面白さが光りました。2010/01/23

ナツメッグ☆

5
非常な労作だと思う。のちの京都所司代につながる先鞭としての織田信長時代に「天下所司代」を担った村井定勝の事績を、当時交流のあった公家たちの日記をつき合わせてたどる。中味的には地味だが、こういう人材は必要だったんだとつくづく思いました。歴史にifはないのは充分承知だが、本能寺の変がなかったら信長の治天下でどのような働きをしたのかに、思わず思いを馳せた。2013/06/17

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