中公新書<br> マグマの地球科学―火山の下で何が起きているか

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中公新書
マグマの地球科学―火山の下で何が起きているか

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  • サイズ 新書判/ページ数 262p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121019783
  • NDC分類 453.8
  • Cコード C1244

出版社内容情報

登山や温泉など、身近に親しんでいる火山だが、地下では何が起きているのだろうか。最新の地球科学の成果をもとに、その仕組みを解明。

内容説明

誕生してから四六億年たった今でも、地球の内部は冷たくなることなく、ドロドロに溶けた灼熱の世界である。マグマが地球の表面に押し出されるとき、地上には火山が形成される。登山、温泉、紅葉狩りなど私たちの生活に親しみ深い山々だが、地下ではどのようなことが起きているのだろうか。本書は、急速に進展している地球科学の成果を紹介し、日本人になじみ深い火山とマグマを探検する試みである。

目次

第1章 火山とは何か
第2章 プレートの運動
第3章 地球上の火山活動―マグマの上がってくるさまざまな場所
第4章 マグマの起源
第5章 マグマの多様な種類
第6章 マグマは変化する
第7章 火山ガス
第8章 火山の熱源と根もと
第9章 火山のエネルギー
第10章 火山のもたらす財宝
第11章 火山と気候変動

著者等紹介

鎌田浩毅[カマタヒロキ]
1955(昭和30)年東京都生まれ。1979年東京大学理学部地質学科卒業。通産省地質調査所、米国内務省カスケード火山観測所を経て、1997年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。日本火山学会理事、日本地質学会火山部会長、気象庁活火山改訂委員、内閣府災害教訓継承分科会委員、原子力環境機構国際有識者会議委員などを務める。火山研究のほか科学啓発に熱心な「科学の伝道師」。1996年日本地質学会論文賞受賞。2004年日本地質学会優秀講演賞受賞。専攻は火山学、地質学、地球変動学、科学教育、アウトリーチ。理学博士(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月讀命

57
中公新書からの出版という感じのする真面目な本ですね。著者は、京都大学で一番人気のある教授という事であり、専門分野である火山学については言うまでもないが、テレビやラジオ等にも多く出演し、エンターテナーとして大衆に事実を解り易く解説して下さる先生である事でも有名である。彼の著作である『火山はすごい(PHP新書)』『富士山噴火(ブルーバックス)』等より専門的、学術的に著している様な印象の本です。著者の人間性に惹かれる所は多くあり、彼の書いた火山以外の本、『一生モノの勉強法』『座右の古典』等も読むと面白いと思う。2012/02/05

田氏

15
かんたんすぎず、難しくもない、絶妙なバランス感覚の地学・火山本。よくある一般向けの解説書がやってしまいがちな、話を面白おかしくしようとしての半端な比喩とか、無駄なおふざけとかがない分、フレンドリーではないかもしれないけれど情報量は多い。情報を削りもカサ増しもすることなく、記述そのものによってわかりやすさを追求する、その姿勢、尊い尊すぎるぜブラザー。てなわけで、専門書レベルだとついていけないし入門書では物足りない、なんてわがままバディも、こいつがあればオールオッケーさキャサリン!まあなんて素敵なのジョニー!2019/07/13

くろほ

6
『地学のツボ』に比べるとやや専門的な火山学の内容。ややこしい計算式を出さない書き口はとても俺得です。本当にありがとうございました。そして鎌田浩毅さんに興味が湧いてきた。他の著書も面白そうなので読んでみたい。2011/05/11

はる

5
火山はプレートを生み出す海嶺とプレートの沈みところに生まれるマグマを爆発させ、46億年の熱を放出している。沈み込むプレートの含水が千数百度のマントル岩石を液状のマグマにし、地殻を割り上昇ついに火山噴火となる。プレート移動から噴火まで1000万年、火山活動は100万年という。私は石を知りたくて読み始めた。マントル岩石はマグマの上昇で玄武岩→安山岩→流紋岩と変化し性質の異なる石をつくる。火山ガスと地球温暖化や化石燃料後のエネルギーにも触れられていた。利益追求の自由競争で成長してきた社会に感じるものがあった。2020/06/09

ゆとりくん

5
火山に外形的な魅力を感じ、この本を読んだ。火山は人間の想像を越える時間軸の中で形成されたものであり、地球のダイナミクスを感じさせてくれる。人間の歴史などちっぽけなものだと改めて思う。火山など普段の生活では意識はしないが火山のもたらす資源や地球環境への影響など我々の生活にも密に関係している。日本には世界的にみても沢山の火山があるが、国民の関心は高いとは言えない。日本の地理的環境で地学を軽視する風潮があるのは理解に苦しむ。日本人は自分の住んでいる環境を、地球的時間軸を持って詳しく知りたいと思わないのだろうか。2013/10/12

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