出版社内容情報
三歳以上の子どもの死因として、事故に次いで第二位の小児がん。大人のがんとの違いから、子どもとその家族への精神的ケアまで。
内容説明
小児がんは医学の進歩によって七〇~八〇パーセントの症例で治癒が見込めるようになった。しかし、三歳以上の子どもの死亡原因のなかでは、事故に次ぐ第二位の座をいまだに占めている。小児がんは大人のがんとどこが違うのか。どういった種類があるのか。そして、小児がんになった子どもに対して、まわりの大人はどのようにサポートすべきだろうか。症例コラムを交え、緩和ケアや家族への対応についても考察する。
目次
第1章 小児がんとはどのような病気か(疫学について―基礎編1;病因・遺伝について―基礎編2;染色体と遺伝子―基礎編3)
第2章 小児がんの種類と特徴(白血病;悪性リンパ腫;脳腫瘍;神経芽腫;臓器の腫瘍;骨腫瘍;その他の腫瘍;類縁疾患と先天性疾患・二次がん;生存曲線の読み方)
第3章 小児がんの診断と治療法(小児期悪性腫瘍の疫学;診断とアセスメント;造血幹細胞移植;化学療法;放射線療法;外科療法;検査値の読み方)
第4章 標準治療がうまくいかなくなったらどうするか(実験的治療;代替医療;緩和医療;思春期・若年成人の急性リンパ性白血病の治療について)
第5章 小児がんのトータル・ケア(チーム医療とトータル・ケア;インフォームド・コンセントと緩和医療;家族への対応;治療後のQOL;心理的ならびに社会的なQOL)
著者等紹介
細谷亮太[ホソヤリョウタ]
1948(昭和23)年、山形県生まれ。72年、東北大学医学部卒業後、聖路加国際病院小児科に勤務。77年から80年にかけて、テキサス大学総合がん研究所に勤務し、その後聖路加国際病院に復職、現在、同病院副院長・小児総合医療センター長
真部淳[マナベアツシ]
1960(昭和35)年、茨城県生まれ。85年、北海道大学医学部卒業後、聖路加国際病院小児科に勤務。ローマ・カトリック大学小児腫瘍科、メンフィスのセント・ジュード小児病院血液腫瘍科、東京大学医科学研究所などを経て、聖路加国際病院小児科医長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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