新潮新書<br> 東大卒貧困ワーカー

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新潮新書
東大卒貧困ワーカー

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  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106107221
  • NDC分類 366.21
  • Cコード C0233

出版社内容情報

日給1300円、交通費ピンハネ――派遣・非正規は奴隷なのか?! 徹底潜入で描く労働現場最前線。

内容説明

東大卒、元アナウンサーの筆者が、介護退職した後に見たのは、奴隷労働にも等しい「派遣・非正規」の実態だった。徹夜での12時間労働、日給1300円の仕事、研修名目で3ヶ月間無給等々、人の弱みにつけこむ求人が、今も堂々とまかり通っている。さらに資産家のふりをさせる詐欺紛いの「替え玉」派遣まで登場―徹底した現場主義による潜入取材で見えてきた、知られざる労働現場の真実。

目次

序章 働けば働くほど不幸になる
第1章 成長企業の不都合な舞台裏
第2章 労働差別は企業のリスク
第3章 「3ヶ月間無給」のカラクリ
第4章 薄氷の上を歩く正社員
第5章 「中高年はオモテに出すな」作戦
第6章 効率悪くてあたりまえ
第7章 おもてなし地獄
第8章 教育されず、マニュアルもなく
第9章 生活保護に追いつけない
第10章 本当に高齢者は「使えない」のか
終章 働き方改革への提言―貧乏雇用はなぜ統計に現れないのか

著者等紹介

中沢彰吾[ナカザワショウゴ]
1956(昭和31)年生まれ。ノンフィクションライター。東京大学文学部卒業後、80年毎日放送入社。アナウンサー、記者として勤務後、身内の介護のため退社。以後、派遣労働者として働きながら執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむら

42
「東大卒」ってのはあんま関係なかったな(編集者がタイトル決めたのか?)。著者(昭和31年生まれ)はフリーライターで兼業で短期や日雇い非正規で暮らされてるよう。特に50代60代の日雇いの惨めさが実体験なので生々しい。年金の足しに働こうと思ってもこういう扱いかーと老後がどんどん不安になってきたよ…。2017/08/18

川越読書旅団

41
労働派遣や契約社員制度の実情が筆者の体験に基づき描かれたルポ。やや誇張気味な側面も否めないが、正社員で働いているありがたみを非常に痛感できる作品。2017/11/18

けんとまん1007

36
これが、今の現実の1断面。そんな国になってしまった。自分を安全な場所において、その他を見下し、切り捨てる。そんな場面が、多くの企業で起きている。実名で出てくる企業は、そうそうたる名前や、その関連企業が多い。数が少ないとしても、そういう社員がいるという事実は変わらない。そこからイメージを広げると、頷ける部分もある。さらに考えると、それは、不安の表れなのかもしれないし、大きな黒い影がちらつく。2018/12/23

大阪魂

24
高齢非正規の待遇のひどさについて著者の体験ルポ。どんな肩書もってても50歳、60歳代ってだけで相手にされない。若手は厚遇されるけど、ある程度年とったらポイ捨て。貧乏雇用、詐欺雇用が横行して、やる気のなくなった非正規による労働の質は低下する一方。処方箋はほとんど書かれてなかったけど、少子高齢化進むのに「一億総活躍社会」ほんまどうやったら実現できるんやろなあ…2017/10/26

skunk_c

20
買ってから気付いたが『中高年ブラック派遣』の著者だった。したがってある意味その続編的な内容。60才くらいの派遣労働の厳しさがうかがえる。全体としては前著より包括的な内容だが、少し視点のぶれを感じる面もある。例えば同一労働同一賃金について、カルビー社長の「同一成果同一賃金」に賛意を表したりしているが、本質的な意味を取り違えているのではないか。元々職能別労働組合運動の成果で、もし労働市場の流動化を図るなら同一労働同一賃金の実現は前提条件となるのでは。自身の体験に今ひとつ切迫感がないのは取材を兼ねているからか。2017/07/02

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