出版社内容情報
署名本や葉書、修正稿に反古原稿――入手した自筆資料から見えてくる未知の漱石。新発見資料「文学志望者の為めに」も全文収録。
内容説明
活字とは一味ちがう“直筆”の価値、その奥深い世界。修正原稿や書き損じ、献呈署名本や原稿用紙裏の落書き。数多くの貴重資料を発掘し、調べていくうちに意外な発見が―。漱石は『行人』の連載を自ら切り抜き、『道草』の反古原稿は弟子達にあげた。芥川、太宰、谷崎との比較もまじえ、エディンバラからのはがきが物語る新たな漱石の姿や、『倫敦消息』の“百年の謎”も解明する稀有な一冊。幻の原稿を全文収録。
目次
第1章 新潮社の宝石
第2章 スコットランドからのはがき
第3章 シベリアを横断した寄贈本
第4章 新聞を切り抜いた漱石
第5章 原稿の裏の「落書き」
第6章 奇跡の発見
『青年評論』影印
著者等紹介
川島幸希[カワシマコウキ]
1960(昭和35)年、東京に生まれる。秀明大学学長。東京大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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古本虫がさまよう
3
冒頭から…。ミステリタッチというか、ある編集者から、「漱石の自筆資料について相談したい」との連絡が入って、会ってみたら…という出だし。そして、おお…大発見に……? そのほか、事務所オンリーの古本屋や老舗古本屋で、これまた貴重な漱石関連資料を見せられたり買ったりした体験談。また「日本の古本屋」で長年埋もれていた画期的資料を発掘した体験など、古本マニアというか、特定嗜好分野の小説しか読まない(?)僕程度の「古本虫」にも、なかなか面白く感得できる本であった。 2023/11/11
takao
2
ふむ2021/05/16
伊達者
0
著者の自慢話と言ってしまえばそれまでだが,コレクターとしての眼力を自慢しつつ漱石を巡る話題を面白く読ませてくれる。2020/01/11