新潮選書
謎ときシェイクスピア

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106036019
  • NDC分類 932
  • Cコード C0398

内容説明

シェイクスピアは誰だったのか?その正体をめぐっては、18世紀以来さまざまな「別人説」が唱えられ、今なお論争が絶えない。フロイトもマーク・トウェインもオーソン・ウェルズも信奉した別人説の魅力と論拠は?従来の本人説の誤りとは?陰謀渦まくエリザベス朝時代を背景に、シェイクスピアの謎めいた全体像を明快かつスリリングに解き明かす。

目次

はじめに―疑うことから始めよう
第1部 シェイクスピアとは誰か(田舎者シャクスペアがシェイクスピアであるはずがない!;六人のシェイクスピア候補たち)
第2部 ストラットフォードの男の謎(私は私ではない;ウィルはいかにしてシェイクスピアとなったか)
第3部 「成り上がり者のカラス」の正体は?
第4部 シェイクスピアとは何か

著者等紹介

河合祥一郎[カワイショウイチロウ]
1960年生まれ。東京大学英文科卒。東京大学より博士号(文学)、ケンブリッジ大学よりPh.D.取得。東京大学教養学部准教授。専門はイギリス演劇、英文学、表象文化論。主著に『謎解き「ハムレット」』、『ハムレットは太っていた!』(サントリー学芸賞受賞)など。シェイクスピア新訳も手がけ、戯曲『国盗人』の作者でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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viola

5
読んだつもり、だったんですが、読んだのは『謎解きハムレット』のほうなんですね。2008年刊だし。シェイクスピア別人説を驚くほど中立的な立場で、論じていく専門書。注釈があるから一応は専門書なんですが、非常に読みやすいです。私は馬鹿馬鹿しい、と一蹴してしまっているのですが、確かにダメなんですよね、そういうのって。結局、ストラッドフォードのウィルがシェイクスピアだという可能性が最も高いという結論なんだけれど、それまでの過程が素晴らしい。ここまで疑ってかかって、しっかりと研究できる人ってそうはいないと思います。2012/02/08

もだんたいむす

4
結局【シェイクスピア別人説】は、シェイクスピアの人生に謎が多いので妄想でそこを補完しちゃう人たちの空想というかんじなのか。自らが書いた台本以上に劇的な人生だな、シェイクスピア。2017/05/07

MaRuTaTSu

1
「「人生は芝居だ」という世界劇場(テアトラム・ムンディ)の発想は、ジェイクィーズの「この世はすべて舞台。男も女も役者にすぎぬ」とか、マクベスの「人生は歩く影法師、哀れな役者だ」などを思い出させ、まさにシェイクスピア的である。 このようにシェイクスピアとの重なりが見つかったとたん、新たなシェイクスピア候補者ができてしまう。ローリーがシェイクスピアだという説をこれ以上掘り下げなくても、他にも類似点が出てくるに違いないという予測がつくだろう。→2019/06/02

もじゃ

1
なんだか結論ありきな文章が気に入らない。それを除けば内容は好きだし大分参考になった2014/10/31

サイトー

1
謎を楽しむというスタンスで、数々のシェイクスピア別人説やシェイクスピアの歴史に触れていく。 シェイクスピア別人説というのを知らなかったので、それに惹かれて読み始めました。まえがきで別人説を無視する学者を批判しているので、別人説派と思いきや、本文では別人説の矛盾を上げていき、最後には作者独自?のある説を展開。と、まるでミステリーを読んでいるかのような飽きさせない流れでシェイクスピアの事を知ることが出来ました。個人的にはシェイクスピアは編集者的なポジションじゃないかなと思ってます。2014/06/04

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