出版社内容情報
古代中国、周の王子という身分を隠し生きる公孫龍の活躍は諸侯も無視できぬようになり――宮城谷文学最高傑作、第二巻は楽毅も登場!
内容説明
周王朝末期、宮廷内の陰謀で命を狙われ姿を消した後、商人となった公孫龍。公子を助け強国趙の信頼を得たが、その後継者を巡る争いに巻き込まれる。君主となった恵文王と親しい公孫龍だったが、先代の父王(主父)は兄・安陽君の側についた。果たして主父の真の狙いは。一方、公孫龍が拠点とするもう一つの国・燕に、魏から楽毅が使者として到着した。公孫龍は、武将としての力量に注目し、楽毅を留まらせようとする。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キジネコ
49
幾つかの物語で描かれた沙中の悲劇、時代の開拓者にして破壊者の武霊王の最期のエピソードが二巻の前半の中心、人の理解を越えた領域を飛翔する天才が足下の現実から乖離し孤絶する様を神格的な物語として今回は語られます。自分が目指す覇王国の未来の最大の障壁となるのが危急の趙王を幾度も救った公孫龍の大器量であると看破「公孫龍を殺せ」と命じるくだりに重量級の衝撃。救ってくれた存在を殺そうとした王が、三度救われて死した筈の武霊王が実は…というまさかの展開があっても…の予感を次巻に繋ぐ妄想。人として生き直す再生がテーマか…2022/05/10
星落秋風五丈原
27
ちょうど中国ドラマ【キングダム戦国の七雄】で武霊王をやっていました。趙家は自由気ままとひどい言いよう。主父こと武霊王の餓死が描かれる。2023/08/24
ひさしぶり
25
前半は趙の武霊王(主父)安陽君、恵文王、東武君からむ沙丘の乱。何気に公孫龍が巻き込まれて活躍もする。塩の専売を許可され牧場経営をはじめる。「人の執念を甘く観てはいけない。われらが怨まれるわけには心あたりはないが、むこうにはそれなりに正当な深旨があるのだろう」あらぬところから怨みをかうが彼の進む道は王道。各所の大商人やら孟嘗君や楽毅の登場でウキウキ気分の読書。又話の筋を忘れるくらい待たねば。2022/08/20
まえぞう
21
孟嘗君や武霊王、楽毅、と歴史の中の有名どころを脇役に従えて、公孫龍という、歴史物語ではあまりキャラがたっていない人を中心にして物語を転がす。さすがに、この時代の知識が豊富な宮城谷さんならではの展開だと思います。2022/04/28
ガットウ
17
★★★★4.2点。30年来の宮城谷昌光ファンとしては、楽毅の登場は涙モノ!!2022/05/29