ピアニストだって冒険する

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  • サイズ 46判/ページ数 300p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103510512
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

幼い日のレッスン、国際コンクールの舞台裏、忘れえぬ人々――。音楽への情熱、そして人生への愛が詰まった最後のエッセイ集。

内容説明

自身の半生、国際コンクールの舞台裏、かけがえのない友人や恩師、そして音楽への想いを卓越したユーモアを交えて綴る。華やかで大胆な、在りし日の演奏さながらの名エッセイ。

目次

第1章 ピアニストの大冒険(先生が恐い;「聴き手」という師 ほか)
第2章 コンクールの審査席(隣のレフ・ブラセンコ;切ない私の「海馬」 ほか)
第3章 日本のピアニズム(ピアニストが「陳情」する;芸術文化立国ジャパン! ほか)
第4章 思い出のマロングラッセ(大人になりたくない;継続は力なり ほか)

著者等紹介

中村紘子[ナカムラヒロコ]
1944年生まれ。3歳で、桐朋学園音楽科の前身となった「子供のための音楽教室」第1回生として井口愛子氏に師事。慶應義塾中等部3年在学中、日本音楽コンクールにおいて史上最年少で第1位特賞を受賞。翌年NHK交響楽団初の世界一周公演のソリストに抜擢され、天才少女としてデビュー。その後、ジュリアード音楽院で日本人初の全額奨学金を獲得、ロジーナ・レヴィン女史に師事。第7回ショパン・コンクールで日本人初の入賞と併せて最年少者賞を受賞。大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『チャイコフスキー・コンクール』などの著書でも知られた。2016年7月26日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

44
可愛らしい笑顔と演奏中の真剣なお顔とのギャップが懐かしい中村紘子さん。大ファンだった庄司薫さんとの結婚で意識たのが最初でした。最終ページのご自宅での写真、隣は庄司薫さんなのでしょうか?感慨深い。ご結婚後執筆から遠ざかられたのか、著作を目にする事が減って寂しく、紘子さんのエッセイで時たまお名前が出るのを楽しみにしていました。と、紘子さんよりも庄司薫さんに関する書き込みが多くなってしまいましたが、いまだに私にとっては庄司薫さんの奥様。紘子さんが世界の巨匠に愛されたのも納得の人柄の良さが伺えました。2017/11/30

おにく

29
2016年に惜しくも亡くなられた世界的ピアニスト、中村紘子さんのエッセイ集です。自分は音楽に関してほとんど無知ですが、この本を見掛けた時に、中学校のころ通学路で目にした中村さんのポスターのエレガントな佇まいに憧れを抱いた記憶がよみがえりました。幼少の頃からピアニストとして類い稀な才能を開花させ、各国を渡り歩いた中村さんの視点は、音楽という分野から世界情勢が見え大変興味深かったです。チャーミングな文体ながら、日本人が世界で活躍するために何が必要かを繰り返し述べられて、若い人にお勧めしたいエッセイでした。 2019/07/20

てん

22
著者は日本の女性ピアニストの草分け的存在だが、その文章は非常に読みやすく、しかし格調高くユーモアもある。ピアニストとしての演奏は個人的にあまり好きでなかったが、その著作はほとんど読んだのではないか。これは昨年亡くなった著者が亡くなる直前まで連載していたエッセイを集めたもの。その広い交友関係、海外での経験、若手ピアニストの目利きには驚くばかり。連載はこれから恋愛や結婚、駆け落ちなどについて書こうとしていた節があり、それが読めないことはとても残念だ。2017/10/20

trazom

17
改めて、いい書き手を失ったなあと寂しく思う。中村紘子先生が戦後の日本の音楽史に記した足跡も偉大だが、私には、エッセイスト中村紘子を失ったことの方が悲しい。この作品も、いつも通り切れ味鋭い文章で、ウィットが効いて、ちゃんとオチもあって、本当に味わい深い。末尾の二編に胸が締め付けられる。鉛筆を握れなくなって断筆宣言する文章と、人生の多くの出会いに感謝する「邯鄲の夢」と題する文章。そして最後のページには庄司薫さんとの笑顔のツーショット写真。この人の文章をもう読めなくなるのだと思うと、途方もなく寂しくなってきた。2017/08/08

赤とんぼ

15
チャーミングで、はっきりと話されて、とても素敵な中村紘子先生が、あまりにも生き生きと文の中で生きていらっしゃって、なんだか読んでいて、面白いのですが、何度も胸が詰まりました。紘子先生のお誕生日に読みました。今頃登録です。2018/08/21

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