内容説明
お輿入れのとき、陛下が自ら運んでくださったパンダのぬいぐるみ。「アリとキリギリスで言えば、私はキリギリスなの」という言葉に長女・清子さんが笑われたこと。流産の事実を敢えて公表されたこと。御所の玄関で陛下の肩に顔をうずめて泣かれた日のこと…。人々の悲しみに寄り添う「根っこ」と、希望へと飛翔する「翼」が、皇后さまを皇后さまたらしめた―。無二の親友が初めて明かす、美智子さまの素顔と秘話。秘蔵写真も多数収録。
目次
静かで美しい言葉
共にはたらく人たち
悲しみに寄り添う
母と娘
共に旅する
ヴェロニカ
著者等紹介
末盛千枝子[スエモリチエコ]
1941年東京生まれ。父は彫刻家の舟越保武で、高村光太郎によって「千枝子」と名付けられる。慶應義塾大学卒業後、絵本の出版社である至光社で働く。1986年には絵本『あさOne morning』(舟越カンナ文・井沢洋二絵)でボローニャ国際児童図書展グランプリを受賞、ニューヨーク・タイムズ年間最優秀絵本にも選ばれた。1988年に株式会社すえもりブックスを立ち上げ、独立。2010年から岩手県八幡平市に移住し、その地で東日本大震災に遭う。現在は、被災した子どもたちに絵本を届ける「3.11絵本プロジェクトいわて」の代表を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
68
美智子様は上皇様の結婚の申し入れをお断りしようと一度は決心したとのこと。そんな美智子様の結婚前後から現在を著者が語る。美智子様は語る。読書は人生の全てが決して単純ではないことを教えてくれました、と。私達は複雑さにも耐えて生きていかなければならないこと。そんな美智子様は東日本大震災の折、震災直後と少し時が経った後とでは、子供達に贈る選書は違うといったお心遣いもされる方。読書というものが育む大事さやそしてご自身も我々が決して分からぬ幾多のご苦労を読書や読書から得られた知識・知恵で乗り越えられたのだろうと思う。2019/08/19
かおりん
20
新聞の書評をみて予約→借りる。美智子さまと本とのつながりが静かに紡がれる。代替わりの前に、友人でもある著者がまとめたもの。美智子さまの感性は、幼少からのあらゆる体験から育まれたもの。本との関わりや御歌も紹介されている。紀宮さまの着袴の儀の写真がかわいい。今の天皇陛下、黒田清子さんの髪型には違和感があったけど、天皇は邪魔にならないかっちりしたスタイルを望まれ、清子さんは日本人形らしい着物姿で外国で歓迎されたであろうと述べられていて納得した。いつか美智子さま英訳の詩など読んでみたい。2019/07/18
わむう
14
日本人の誇りであり、奇跡の人。2020/06/28
ツキノ
11
読んでいて心が洗われるようだった。皇后美智子さまと著者をはじめとした人、本とのつながり、陛下との深い信頼関係。子どもたちとのエピソードも微笑ましい。本文中の和歌、巻頭のカラーグラビアともに楽しんだ。2019/08/31
梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
9
美智子陛下の友人による本。美智子陛下との交流における様々なエピソードがたくさん紹介されている。普段の美智子陛下の様子も伝わってきた。内容は極めて上品。著者と美智子陛下の会話も優しさのあるやりとりで、読むことで心が清められたような気がした。2人とも読書家であり、この本の中でも様々な本のタイトルが紹介されているのが良かった。読書の参考になる。2020/01/17