どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103294214
  • NDC分類 548.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

どこまで人間そっくりに作れるか、人の代りは務まるのか……人型ロボット・アンドロイド作りを通して、「人間」の本質解明に迫る全く新しい試み――。

内容説明

産業用でも、人工知能を持つ自立型でもない。異能のロボット学者が目指したのは、限りなく人間に近い「ジェミノイド」。そして、人間のミニマルデザインから生まれた最新型「テレノイド」、「エルフォイド」まで―。人型ロボット=アンドロイドを通して人間の本質に迫る全く新しい試み。

目次

第1章 日常活動型からアンドロイドへ
第2章 遠隔操作型アンドロイドを創る
第3章 サロゲートの世界
第4章 アンドロイドになる
第5章 ジェミノイドに適応する
第6章 ジェミノイドに恋をする
第7章 実体化するもう一人の自分
第8章 人を超えるアンドロイド
第9章 人間がアンドロイドに近づく
第10章 人間のミニマルデザイン「テレノイド」

著者等紹介

石黒浩[イシグロヒロシ]
1963年、滋賀県生まれ。ロボット工学者。大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻教授、文部科学省グローバルCOEプログラム「認知脳理解に基づく未来工学創成」拠点リーダー。ATR知能ロボティクス研究所フェローおよび客員室長。知能ロボットと知覚情報基盤の研究開発を行い、次世代の情報・ロボット基盤の実現をめざす。人間酷似型ロボット研究の第一人者。2007年、CNNの「世界を変える8人の天才」の一人に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

多聞

11
現在も進行し続けているアンドロイドの研究をまとめた一冊。本書は工学的なアプローチよりも、アンドロイドの操作に関わる上で生じる人間の心理や変化などに割かれており、研究そのものが「自分とは何か」「人間とは何か」という問いにも通じていることがわかる。今後研究が進むことでどのようなことが新たにわかるのか、大変興味深い。2013/05/02

onaka

7
ロボット研究で有名な石黒先生の著書を初読了。実際に自分そっくりのアンドロイドを開発し操作することで、はじめて人間らしさや自己の本質に関わるプリミティブな問いがリアルな現実として実感できる、そんな興奮が伝わってきます。クレイジーであり続ける人だけが到達できる地点は、やるべきことがあり過ぎて面白い、哲学の実験場でした。さらなる研究の進展に期待大です!2014/08/14

ひろちき

5
石黒先生の研究を知っているというだけで未来が楽しみになる。スマホの次はテレノイドになればいいなあ。何年か前に石黒先生の研究を初めて知ったときは完全自律型ではないロボットということで、個人的にはすこし魅力的じゃないと感じていた。でも、今はすごく魅力的だ。それは実現可能なものを選択して実際に作り上げたからだと思う。特にテレノイドを作ったことはすごく大きい。人間そのものを作るのではなく最小限の人間を作るというのは可能性を最大限に広げるアイデアである。いつか石黒先生の研究室を訪問してみたい。2012/07/05

Risa Shimowada

4
久々に興味だけで読んだ本。すごく面白かった。アンドロイドを実際に見たことが無いので、本で説明されるアンドロイドへの親近感や一体感の想像はできなかったが、自分として認識する物体というのが曖昧なんだと思ったのが面白かった。認知の曖昧さや、そもそもそのあたりがまだ実は何も分かってないんだなあ、面白いなあと。そして主催者側の見解だけでなく、アンドロイドに接した側の人の生意見も聞いてみたいところ。しかしアンドロイドにあわせて美容整形までしてしまうというのも衝撃。2015/04/08

花火丸

3
AIについての小レポート作成のために選んだ本のうちの1冊。通して読むつもりはなかったんだけれども、内容が興味深くてつい最後まで読んでしまった。選んだ他の本は技術的な方向へ話が進むのがほとんどだったけれど、これは具体的な事例とそれに対する周囲の人々の反応や著者の考えが中心になっていて、非常に読みやすかった。アンドロイド演劇の章でアンドロイドが人を超える際の話や、人に似せる方針とは逆の発想で開発されたテレノイドについての話が個人的に興味深い。人間が何であるかには、様々な分野から近付いて行けるのだと思った。2017/12/26

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