内容説明
大蔵官僚が墜落死した。自殺なのか他殺なのか―。緊急招集された捜査一課強行犯六係・松浦洋右はいち早く他殺を示唆する状況証拠をつかんだ。しかし、突如その死は自殺と断定され、捜査は中止となった。マスコミに情報をリークし、単独捜査を続ける松浦は警視総監と警察庁長官の対立、その背後にあった大蔵省の暗躍にたどり着く。政官財を巻き込む巨大な陰謀を描く傑作警察小説。
著者等紹介
久間十義[ヒサマジュウギ]
1953(昭和28)年、北海道生れ。早大卒。’87年「マネーゲーム」で文藝賞佳作入選しデビュー。歴史的事件に想を得た問題作を次々と発表し、ポストモダン文学の旗手として注目を集める。’90(平成2)年、『世紀末鯨鯢記』で三島由紀夫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shirou
5
下巻も読み終わってます。 大蔵官僚の死が、自殺か他殺か・・・ それを調査することになった二人の刑事が、政治的なカラミで調査は中止にされます。しかし、一人の刑事はそのまま調査を意地で継続し、もう一人はまた別の事件を追い始めます。 話がどうつながってくるのかが楽しみデス。2013/06/08
anri0912
4
テーマとしては物凄く面白そうなのだけれど、どうにも乗り切れず上巻が終了。 いまいち盛り上がりに欠ける。 下巻に期待。2019/01/17
fukky
4
刑事物や警察物のミステリは好きなので,上巻の出だしは満足しながら読み進めています。暑い夏に起きた事件を時間を追って関係者の様々な場面を動じ展開で書き進める手法もいいですね。下巻に突入します。2014/07/15
sta_kishimoto
4
警察小説は基本好きです。組織のしがらみの中で、その対象者がどのように活路を見出すのか。上巻終わってみて、期待に違わぬ、警察小説の王道。ノンキャリアとキャリアの軋轢、警察組織に介入してくる政治の圧力、見返りとしての天下り、清濁併せ呑むを綺麗事かのようにのたまう馬鹿な官僚、捻じ曲げられる捜査、警察組織という身内同士の足の引っ張り合い などなど、これでもかというくらい要素が詰まってます。下巻の展開が気にはなりますが、読み終わった後、すっきりと終わることができたらいいなぁ。2011/09/11
tom
4
これは,ちょっとした上物の可能性あり。誰もコメントを書いていないのはどうしてなんだろう。不思議です。少しばかり,どこかの小説に書いてありそうな設定なのかもしれないけれど,馬鹿にしちゃダメよという雰囲気が漂っている。これから下巻。かなりの楽しみ。2010/03/02