内容説明
漢字は、人々の思いを背負っている。祈りや愛情、思考や哲学、悩みや苦しみなど、人間の心のありようが凝縮されている―古代から脈々と続く漢字の心象に魅かれた書家・刻字家高橋政巳が、語源を遡り、百余の漢字を筆書きしながら、古代の中国や日本人の心と姿を明らかにする。「恋」と「変」はどう違う?名前の漢字の由来は?漢字の奥深さと楽しさに溢れたユニークな漢字読本。
目次
第1章 人として大切なこと(食卓を囲んで心と心が響き合う―響;パンドラの箱には一枚の布が残っていた?―希 ほか)
第2章 連想を楽しむ(「人」の向きが変わると―人従比北背色;足跡の位置が変わると字も変わる―止出歩 ほか)
第3章 多面的な世界に遊ぶ(「ひかり」と「かげ」の関係―光景陽陰;「みる」にも多様な「みかた」がある―看見視観診監 ほか)
第4章 社会のことを考える(神聖な動物による神判―法慶薦;「医は仁術」ならぬ「医は呪術なり」?―医楽療薬 ほか)
第5章 自分を見つめる(「私」とは何?―私僕自己吾我;「悲しみ」と「哀しみ」の違い―悲哀 ほか)
第6章 人生をいとおしむ(「愛」をめぐる変遷―愛;「やさしさ」の形とは―優 ほか)
著者等紹介
高橋政巳[タカハシマサミ]
1947(昭和22)年、福島県生れ。刻字の草分け的存在の故・長揚石氏(国際刻字聯盟初代会長)に師事。2010(平成22)年、毎日書道展刻字部門会員賞受賞。福島県喜多方市でギャラリー「樂篆工房」を主宰し、篆書を初めとする古代漢字を通じて、その歴史的意味や美しさを探求している
伊東ひとみ[イトウヒトミ]
1957(昭和32)年、静岡県生れ。奈良女子大学理学部生物学科卒。奈良新聞社で文化面記者、雑誌・単行本の編集者を経て、文筆家に。源氏物語など中古文学に通じている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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